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沢木文「アナタの隣にいる転落女子」

子供いて家庭円満でも不倫する妻たち…ホテル後に何食わぬ顔で帰宅、セックスレス夫に復讐

文=沢木文/ライター
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子供いて家庭円満でも不倫する妻たち…ホテル後に何食わぬ顔で帰宅、セックスレス夫に復讐の画像1「Thinkstock」より

 ミュージシャンのファンキー加藤が、飲み仲間であるお笑いタレント・柴田英嗣(アンタッチャブル)の元妻とダブル不倫をした上、妊娠させていたことが発覚して話題になっている。

 柴田の元妻は、当初、素性を隠して加藤に接近したとも一部で報じられており、この“サークルクラッシャー”(コミュニティ内の恋愛で人間関係を悪化させたりする女性のこと)的な行動に、一部で非難の声も上がっているようだ。

 知らなかったとはいえ、友人の妻と関係を持ってしまい、さらに妊娠させるという、男性にとって最大の悲劇。筆者は、不倫経験がある男女50人ほどにインタビューをしたことがあるが、結果的に不倫相手の男性を離婚させる“略奪婚”をしたのは、子供を妊娠した女性だけだった。

 つまり、男女のフワフワした関係を着地させるには、子供という圧倒的な存在感が必要なのかもしれない。

 略奪婚をした女性たちに、離婚から結婚までに一番大変だったことを聞くと、異口同音に「男性が妻との離婚を渋ったこと」を挙げた。男性は“習慣”のなかで生きており、それを変えることが困難な生き物なのだ。それと同時に、男性は女性から愛されたいと思っている。

 そして、単調な習慣のなかで“足りない何か(ドキドキや射幸心、新鮮な肉体関係)”を不倫相手に求めているだけなのだ。

上司や元カレと不倫三昧、夫には「ざまあみろ」

 さて、ここで目を向けたいのが妻の不倫事情だ。夫は信じたくないかもしれないが、多くの女性が、夫以外の男性と肉体関係を持っている事実がある。リッツ探偵社の山村佳子氏は、「スマートフォンの浸透とともに、妻が不倫するケースが増えている」と語る。

「スマホがあればいつでも連絡ができますから、不倫は容易です。家事や仕事の合間を縫って、ちょっとした時間に恋愛を楽しんでいる人が多いと感じます」(山村氏)

 その相手だが、専業主婦はフェイスブックで再会した元カレや同級生、有職女性は、同僚や取引先など仕事関連の男性が多いという。

「例えば、営業車で同僚とラブホテルに入る、出張してきた同級生のホテルに遊びに行くなど、1~2時間の逢瀬を楽しみ、何食わぬ顔をして家庭に帰る。そんな妻は多いですよ。

 妻側から夫の浮気調査の依頼がある時は、『慰謝料が取れるように、確実に証拠を押さえてください』というオーダーが多いです。一方で、妻の浮気に気がついた夫側からは『相手が誰だか知りたい。妻に知られずに別れさせてほしい』という相談を受けます」(同)

 また、不倫というと美男美女の恋愛を思い浮かべがちだが、必ずしもそうではない。筆者が取材した不倫女性のなかには、ボサボサのヘアスタイルに太めの体形、出産経験がある“典型的なおばさん”も多い。ただ、彼女たちの共通点は、笑顔が多くて他者に寛容で、ほのかな色気があることだ。

「出産しても仕事を続けていますが、夫は何もしないし、家事や育児に文句を言ってくるんです。飲み会に行くと嫌な顔をするし……。

 結婚して10年間、私ばっかり我慢していたんですが、新しく赴任してきた上司と恋愛関係になってから、すごく楽になったんですよね。夫に復讐したような気持ちが大きいかな。私も、女としてイケてるんだ、と自信がつきました」(42歳/証券会社勤務/息子10歳・6歳)

「出産後、(セックス)レスになって3年目。何をやっても拒否されるようになった38歳の時に、同じ年の元カレ(コーヒーショップ経営)と再会し、週末は彼の家で会っています。

 私を女として見なくなった夫に、『ざまあみろ』と言ってやりたい気分。外資系金融関連会社に勤務するエリート系の夫とは、何もかもが違うんです。私の話を聞いてくれるし、すごく私のことをわかってくれる。

 離婚して彼と結婚したいと思ったこともありますが、年収が夫の4分の1で、たった300万円しかない彼と生活するのは無理。バレないように、関係を続けています」(40歳/専業主婦/娘10歳)

「家庭優先」で不倫を楽しむ人妻たち

 夫側が「うちの妻に限って……夫婦関係も良好なのに」と思い込んでいても、その関係は、妻側の我慢の上に成り立っていることが多い。妻のほうが家事や育児を多くこなし、自己犠牲を払って家庭を運営しているというケースは多い。そして、妻は言葉にできない日々の鬱憤がたまった時に、別の男性との恋愛に目が向くのだ。

 ただ、その多くは一過性の恋愛として終わる。最初の恋の情熱は2~3カ月で冷め、やがて関係は倦怠と日常に埋もれていく。すると、徐々にフェードアウトして、男も女も家庭に帰っていくのだ。

 かつて、女性は不倫相手に夢中になり、家庭を顧みなくなるといわれていた。しかし、今は家庭優先で不倫を楽しんでいる人が増えている。これにはSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)や出会い系アプリの普及により、恋愛相手に不自由しなくなったという背景がある。

人妻と恋愛したい」という男性が増え、手を伸ばせば恋愛の相手がゴロゴロいるため、家庭優先で不倫ができるのだ。しかし、そうならないケースもある。

「息子が中学受験の勉強を始めました。母校の名門男子校に入れたい夫がイライラして息子に手を出すようになってから、夫婦関係が悪化。息子が勉強ができないことを私のせいにする夫に、嫌悪感を覚えるように。

 そんな時、たまたま年下の部下の男の子と飲みに行き、恋愛関係になって半年になります。彼は25歳で、何をしても喜んでくれるし、女性差別をしないから新鮮。

 今、私は親が建てた郊外の二世帯住宅に住んでいるのですが、夫と離婚して、できれば彼と住みたい。先日、両親と息子にすべてを打ち明け、夫を追い出す計画を立てています」(38歳/IT関連会社勤務/息子1人)
(文=沢木文/ライター)

沢木文/ライター

沢木文/ライター

1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりメンズファッション誌の編集に携わる。以降、女性誌を中心にフリーランスの編集者として活動。著書に『貧困女子のリアル』(小学館)、近著に『不倫女子のリアル』(同)がある。

『貧困女子のリアル』 社会的に注目されている貧困女子はシングルマザーなどが多かったが、ここにきて、短大や大学を卒業した30代女性たちが貧困状態に陥っていることが表面化してきた。街金での借金、親からのDV、男性への依存など、悲惨な現状はネットや雑誌でも話題になり、反響は大きい。学歴があるのに、なぜお金に困るのか、なぜ人生を捨てたような日常になってしまうのか。親や上司の世代には理解しがたい驚くべき現実。そして意外に共感できるという同世代の女性たち。社会問題としての貧困女子を浮き彫りにする。 amazon_associate_logo.jpg
『不倫女子のリアル』 愛されたい女たちの逆襲がはじまった!? ベッキー、宮崎謙介、桂文枝、乙武洋匡……。世間を騒がし、社会問題となりつつある“不倫”。今や芸能界以外でも不倫は横行、特に働く女性が主導権を握るケースが増えている。女性はなぜ不倫に走るのか。不倫するとなぜ世間からディスられるのか。円満な家庭でも不倫のリスクはあるのか。女性の社会進出とともに価値観や倫理観も変わってきた。実際に不倫をしている30~40代の女性へのインタビューを通して、都会型不倫の現況と社会的背景を探る。 amazon_associate_logo.jpg

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