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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

電子レンジは絶対に使ってはいけない!人体に極めて危険!栄養素を全部破壊、味も不味く

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事
電子レンジは絶対に使ってはいけない!人体に極めて危険!栄養素を全部破壊、味も不味くの画像1「Thinkstock」より

『物欲なき世界』(菅付雅信/平凡社)という名著があります。菅付氏は筆者の友人で、名編集者と謳われる方です。この本は、若者たちの消費離れという現象から現代社会を読み解き、モノがあふれる暮らし方から価値観が転換していくことを示唆しています。

 確かにそのとおりで、自らを振り返ってもモノに囲まれていることを当たり前と思っていた数年前を、懐かしくもまた恥ずかしく思う次第です。まだ整理の途上にありますが、東京で暮らしていた頃よりははるかに持ち物が少なくなり、買う物もずいぶんと少なくなりました。しかし、それによって困ったことはただの一度たりともありません。

電子レンジは絶対に使ってはいけない!人体に極めて危険!栄養素を全部破壊、味も不味くの画像2

 つまり、余計なものが身の回りにたくさんあったのです。それに気づかずに、逆にそれが当たり前と勘違いして生活していたということなのでしょう。今になってみると、「あの頃はなんだったのだろう」と考えたりしてしまいます。大袈裟ではなく、不必要なモノばかりに囲まれていたということがよくわかります。流行りの「断捨離(だんしゃり)」などには興味もありませんが、自然と身の回りのモノが整理されてきて、暮らしやすくなったことは事実です。

 皆さんの生活のなかにも、不要なモノがたくさんあるのではないでしょうか。友人たちと話していて、「それは要らないよね」と筆者がいつも言うものの筆頭は電子レンジです。それだけ多くの人たちが持っているモノでもあります。電子レンジが不要であることを筆者はずいぶんと前から言い続けており、最初の著書である『シンプルごはんの思想』(三五館)の中でも、次のように指摘しています。

「僕は電子レンジを調理器具として認識していません。電子レンジの加熱の構造はどう考えても食べ物向きではないのです。実はこれ、もともと兵器として開発されたものの、いわゆる平和利用ですから、基本構造は武器です。つまり殺傷能力を発揮しているわけですから、素材が持っている生命力も影響を受けないわけがない」

 この文の後に科学的なことを書いていますが、電子レンジに関する科学的分析には、さまざまな解釈があり、その論争は終わることはないのかもしれません。筆者は、メーカーや販売会社から研究費が出ている学者による実験で、いくら安全性が証明されたといっても信用できず、なんの利害関係も持たず、ひたすら科学者としての責任感から実験を繰り返し、電子レンジが調理器具としては不向きであるという結論に至った説を信用したいのです。

電子レンジは栄養素を破壊する!

 しかし、『シンプルごはんの思想』を著したのは15年も前のことで、まだ世は電子レンジ全盛でしたので、かなりの批判も頂きました。オカルト本だの、トンデモ本だのと言われたこともありました。それでも、元来しつこい性格の筆者は懲りることなく、7年後の08年に出版した『究極の食』(講談社インターナショナル)という本の中でも、電子レンジに関してこう書いています。

「電子レンジを使った料理のレシピ本はたくさん出回っています。でも、私は電子レンジを使ったものを料理と呼んではいけないのではないかと思っています。電子レンジを使ったものがおいしくないということぐらいわかってもらいたいものです。それがわからないくらい鈍い舌になってしまっているともいえるのかもしれません。便利という理由だけで電子レンジを使い続けるとしたら、その人は自分に対して大変否定的だということでしょう」

 このように、電子レンジを使った料理本を出版している人にまで、喧嘩を吹っ掛けるようなことを言っております。よくもこんなことを述べるような本を出させてくれたものだと、本当にありがたく思います。さしたる影響力もないからかもしれませんが。

 電子レンジ賛成派の人たちが電子レンジのメリットとして、野菜が持っているビタミンCは、お湯でゆでると流出するが、電子レンジで加熱した場合はそれを防ぐことができるということを挙げます。確かに、それは事実です。電子レンジで加熱した場合には、ビタミンCをはじめとする水溶性の栄養素は外には流出しません。しかし、だから問題がないとはいえません。なぜなら、ビタミンCは流出しないけれど破壊されるからです。このことだけをとってみても、電子レンジで食品を加熱することの愚かさがわかろうというものです。数年後、あるいは数十年後に、「マイクロウェーブを使って食べ物を加熱していた時代があるらしいよ。信じられないけれど、そんなこともわかっていなかった時代があるんだね」といった会話が交わされていると思います。

 電子レンジのことでは、すっかりバカにされていた筆者ですが、この件に関しても徐々に支持者の数が増え、いつの間にか周りの親しい人たちのなかで電子レンジを使っている人は皆無となりました。科学的な立証もさることながら、電子レンジで加熱した食べ物がいかにまずいかということがわかる人たちが増えた結果なのでしょう。

 電子レンジを使わなくなった人たちが、それで不自由を感じているかというと、まったくそんなことはなく、もう二度と使いたくないと思っているようです。もう今や、科学的な証明なんてどうでもいいことで、おいしいものを食べるべきだという考えのほうが先行しています。電子レンジを使って加熱したものは、自然界には存在しない物質に変化してしまっています。自然界に存在しないものは、私たちの消化器官で分解し吸収することはできないのです。よって、それらの物質は私たちにとっての栄養素とはなりえません。栄養素とならない物質を体内に摂り込むことは、危険極まりない行為です。

いずれ電子レンジは捨てなければならなくなる!

 2人以上の世帯における電子レンジの普及率は、1980年代前半に50%程度だったものが、2000年を超えたところで97%を超え、その後横ばい状態です。つまり、ほとんどの家庭に普及しているのです。裏を返せば、この先、爆発的に売れることはなく、買い替え需要しか見込めないともいえます。この分野で画期的な新商品が出てくる可能性も極めて低く、それは経済至上主義、売り上げ第一主義をとるメーカーや販売会社にとっては、まったく魅力のない商品です。

 これまでのように、売るためには都合の悪い真実が表に出ないほうがいいという考えも少しずつ変わっていくでしょう。そして、より多くの人たちが、電子レンジの危険性に気づくようになるはずです。そうなってから電子レンジを捨てるか、もう今の段階で真実に気づいて捨てるかという違いですが、どちらにしても捨てることになるわけですから、早めのほうがいいような気もします。

『物欲なき世界』には、こんなことが書かれています。

「多くの人が資本主義の行方を不安視しているということだろう。はたして今、私たちが直面しているグローバル資本主義は、今後もこのままの体制で維持できるのだろうか、と」

「ライフスタイル・ブームとは、消費社会の成熟を示すものであり、今や人々は単に商品がほしいのではなく、商品にまつわる物語や生活提案を求めている、ゆえに商品だけを売るのではなく、商品にまつわるライフスタイルを提案しなければいけない」

 電子レンジがもたらしたライフスタイルとは、どんなものだったのでしょうか。それを今でも多くの人たちは、容認しているのでしょうか。人間は、それほどバカではありません。自分たちの不健康な食事がもたらすものが何か、もうすでに気づき始めている人たちが大勢いるでしょう。むしろ、それに気づいていないのは電子レンジを製造しているメーカーと、販売している企業なのではないのかと思ってしまいます。

 ただ安いだけの食べ物を買い漁って手軽な食べ方で満腹感を得る食事と、それがもたらす自分や家族への悪影響を考慮し、食生活を切り替える人が増えることを願ってやみません。低俗な食事の実現を陰で支えてきたのが電子レンジともいえると思います。

 ただし、電子レンジの害については、どんなことがあったとしても表面には出てきません。なぜならば、それが立証された場合の製造責任、販売責任の及ぶ範囲が広範すぎて補償できないからです。国民の97%が被害を訴えたらどうなると思いますか。筆者がメーカー側、販売側だったら、どんなことがあってもその害が表ざたにならないように、必死になることでしょう。

 知らぬ間に、各家庭の電子レンジの普及率が下がっていた。または、電子レンジメーカーも販売会社も、いつの間にか主力が別の商品にシフトしていた、という流れが理想かもしれません。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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