「好きなパン」ランキングで常に上位にランクインし、今やコンビニエンスストアの定番商品のひとつとなっているメロンパン。行列ができる「メロンパン専門店」も少なくない。
しかし、実はメロンパンには健康に悪影響を及ぼす材料が使用されている可能性があるという。
アルミニウムの蓄積で健康に悪影響も
メロンパンに含まれるもので、まず問題なのは「アルミニウム」である。「アルミニウムそのものは、空気中のちりや水、土、その土壌から栽培された野菜や穀物などにも微量に含まれていて、普通に生活していてもとってしまうものです」と語るのは、管理栄養士のAさんだ。
しかし、アルミニウムは「体内に蓄積されると、健康に悪影響を与える可能性があります」(Aさん)という。実際、厚生労働省は2013年に「食品中のアルミニウムに関する情報」という調査結果を発表している。そこには、ラットに多量のアルミニウムを投与した実験において「腎臓や膀胱への影響や握力の低下」などの結果が得られたという記述がある。
そして、厚労省がアルミニウムの使用対象食品として名指ししているのが、メロンパンなどなのである。
「多くのパンや菓子パンは『パン酵母』を使用していて、パン生地を膨張させるために膨張剤を使わないものがほとんどです。ところが、メロンパンのクッキー生地に使用されるベーキングパウダー(膨張剤)にはカリウムミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)が含まれているため、厚労省がスポンジケーキやドーナツ、蒸しパンなどとともに、メロンパンを『アルミニウムを含有する食品添加物が使われている主な対象食品』として例に挙げたのです」(同)
厚労省がアルミニウムの低減化に乗り出したのは、2011~12年度に子供を対象にした調査結果がきっかけだ。それによると、1~6歳の小児のうち5%が、世界保健機関(WHO)などが運営する専門家会議が設定した「体重1キロ、1週間当たり、2ミリグラム」という暫定許容量を上回る可能性がある。
「厚労省がメロンパンを対象食品のひとつに取り上げた理由は、共働き家庭の増加により、手間のかからない食事として子供にメロンパンを与える機会が増えたことが考えられます。子供は大人にくらべて食品添加物の影響を受けやすいので、注意が必要なのです」(同)