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後奈良天皇(「Wikipedia」より/宇治主水)
天皇陛下の退位などを検討する政府の有識者会議は11月7日、専門家からのヒアリングを開始し、出席した5人の専門家のうち2人が退位に賛成の考えを示したのに対し、2人が反対を表明した。今後も専門家からのヒアリングが行われ(今月14日と30日の予定)、会議の提言のとりまとめは、来春とされている。
「今上天皇のご意向通り生前退位を認めるべき」という考え方、あるいは「天皇は終身であるべき」など、見解は分かれるところだが、歴史上はどうなのだろうか。
10月26日に『日本人が知らない天皇と「生前退位」』(双葉社)を上梓した八柏龍紀氏は、「かつて天皇という存在はケガレを祓う役割で、若い天皇が求められたのではないか」と語る。
「たとえば、平安時代の清和天皇(在位858~876)の時代は、驚くほど多くの天変地異が起きた。京の都の大洪水に始まり、大火の連続、天然痘の大発生、大飢饉、赤痢大流行、富士山噴火、大干魃、陸奥一帯での大地震(貞観大地震)が起きるなど、その被害は筆舌に尽くしがたいものだった。そこで清和天皇は27歳で退位・出家し、修行僧も驚くほどの絶食を伴う激しい仏道修行を通じて、この時代の天変地異への折伏鎮撫をはかった。その結果、31歳で没したのだが、当時のこうした災厄は、神であるとともに祭祀者である天皇の地位にあった者が鎮撫すると信じられていた」
また同書によると、一条天皇(在位986—1011)の時代も、疱瘡の流行、大雨、富士山噴火、地震、大火に対し日々、祈りを欠かさず、病気から「帝(みかど)」の務めが果たせないと退位したという。
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