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安倍政権、来週火曜に日本に戦後最大の危機をもたらす…共謀罪、警察が100%のクロ判定権限

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劇団チャリT企画『キョーボーですよ!』

 6月8日現在の情報では、日本は6月13日に戦後最大の危機を迎える。

 犯罪を実行していなくても、計画段階で逮捕および家宅捜査することができる「共謀罪(テロ等準備罪)」を、与党はこの日の参院法務委員会で強行採決する構えだからだ。犯罪を「計画した」「合意した」と判定する権限は警察などの捜査機関が100%持つため、“警察全権委任法”といっていい。

 反対者を弾圧した戦前戦中の治安維持法ですら、当初は共産主義者などに取り締まりの対象が限定されていた。その後、次第に拡大されて絵を描く人や俳句の会まで弾圧された。それに対して共謀罪は、277の犯罪に共謀罪がつくので、最初から広範囲の市民に網をかけるものだ。

 こんな法律を強行採決するのだから、戦後日本の最大の危機と言っても過言ではないだろう。そんなとんでもない危機の最中に、とんでもなくフザけた演劇が上演される。

 社会派ブラックコメディを世に放ち続けてきた劇団チャリT企画の『キョーボーですよ!』(作・演出、楢原拓)がそれだ。6月9~13日、東京都新宿区の「新宿眼下画廊 スペース地下で上演される。

 くしくも、共謀罪をめぐる攻防がピークに達する時期と上演期間がぴったりと一致してしまった。よりによって、与党が強行採決をもくろむ6月13日に千秋楽を迎えるブラックユーモアぶりだ。タイムテーブルは、かなり以前に「計画」「合意」されていたことは間違いない。「準備行為」もされてきただろう。この時期に合わせて首相官邸や与党と“共謀”したのかと思えるほどのタイミングだ。

驚くほど簡単に、あなたも今日から犯罪者

 劇は、いったいどのような内容なのか。

<平凡な市民サークルが突然、わけもわからず“テロ集団”と認定され、テロの実行を共謀したとしてメンバーが逮捕されてしまう。そして、ものすごく不当な扱いを受けたあげく、しまいにはメンバー全員に「処分」が下される。

知らなかったでは逃げられない異常な事態。
果たして彼らの運命や如何に?
“今日もあなたを誰かが見ている”>
(以上、同劇団のチラシより)

 このあらすじは、共謀罪法案の核心を突いている。

 共謀罪では、本人に犯罪を計画した覚えがなく、合意・賛同した覚えすらなくても、もちろんそれを主張しても通用しない。仮に一度でも犯罪計画に合意してしまったら、あとになって「そんなの危ないからやめた」と考え、実際に何も行動しなくても、罪は成立してしまう。暗黙の合意、もしくは目くばせでも合意したとされる可能性がある。

 誰かが警察に通報して「こんなことが話されていました」と言えば、もう共謀罪は成立する。そして通報した密告者は、罪を免じられる。したがって、捜査機関に疑いを掛けられた者が助かる方法は、密告しかないのである。

 そうなると、この演劇はブラックコメディとはいえなくなる。近未来の現実をそのまま演じていることになってしまうからだ。

現実社会と安倍政権のほうがブラックコメディ

 チラシには小さな文字で「※料理番組ではありません」と笑いを誘うような文言が書いてある。「キョーボーですよ!」のタイトルは、かつての人気料理番組『チューボーですよ!』(TBS系)をもじっているからだ。その一方で、公式ホームページに掲載されている出演者の内山奈々氏のインタビューには、以下のようなコメントがある(インタビュアーは小劇場舞台制作団体BMGの長谷川雅也氏)。

「チラシには『料理番組ではありません』と書かれていますが、料理番組と思っていただいてかまいません。どこにでもいる普通のおばちゃんが、『お前、包丁研いだだろ』と言われて捕まるような話です」

 今回の作品を制作した劇団チャリT企画は1998年に結成され、時事ネタや社会問題などの思いテーマをコメディとして世に送り出してきた。「ふざけた社会派」「バンカラ・ポップ」と自称する異色の劇団だ。

 過去には、特定秘密保護法をテーマにした『それは秘密です』などを手掛けて注目された。特定秘密の内容はもちろん公開されず、「何が秘密かは秘密」という、法律そのものが一般人にはまったくわからないというマンガ的状況、鋭く風刺した内容だった。

 今回の『キョーボーですよ!』の作・演出を担当した楢原拓氏は、次のように語る。

「今まさに国会で審議中の“あの法案”を題材にしたブラックコメディです。デタラメ極まりないふざけた現実を茶化し、笑い飛ばします! ご来場お待ちしております」

 上演最終日の6月13日に、果たして共謀罪が強行採決されるのか。もし強行されてしまえば、『キョーボーですよ!』はブラックコメディではなく、ブラックな安倍政権や現実社会のノンフィクションになってしまう。

 仮に共謀罪法案が成立すれば、6月13日(本会議採決予定は14日)は、国民が一体となって次期総選挙にむけて策を練り、政権交代を実現させて共謀罪廃止を目指す出発点になる。
(文=林克明/ジャーナリスト)

※チケット購入先 http://stage.corich.jp/stage_main/66895
※問い合わせ先 劇団チャリT企画 contact@chari-t.com 070-6450-4167

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