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民進党、蓮舫代表の二重国籍問題終結しても、党存亡の危機の解決にはまったくつながらない

文=室伏謙一/政策コンサルタント、室伏政策研究室代表
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民進党、蓮舫代表の二重国籍問題終結しても、党存亡の危機の解決にはまったくつながらないの画像1二重国籍問題について会見する蓮舫氏(写真=Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 7月2日に投票が行われた東京都議会議員選挙で、民進党は大敗を喫した。蓮舫代表も7月13日の記者会見では、はっきりと「惨敗です」と述べている。一方で、当初、都議会での民進党の議席が「消滅する」「2議席にまで激減する」といった予想もあったなかで5議席確保できたことから「満足している」「蓮舫降ろしの機運が弱まり、蓮舫氏本人はホッとしている」という話も聞こえてきている。もしそうだとしたら、なんとオメデタイ人たちなのだろう。

 安倍政権に対する逆風が日増しに強まるなか、民進党にとってはまさに攻め時であり、党勢回復の絶好の機会であるのだが、「惨敗」という都議選の結果からも明らかなように、民進党に追い風が吹くどころか逆風の中にあるといってもいいような状況だ。有権者に選択肢を提示するという政党としての役割のひとつを果たすという観点からも、なぜ都議選で「惨敗」したのかに加えて、なぜ民進党に支持が集まらないのかについて、早急に総括と解決策の検討をし、党の立て直しを図らなければならない。

 当然、総括ぐらいは終わっているだろうと思いきや、民進党は全体ではなく、なぜか各地方ブロックごとに都議選の総括をノラリクラリ進めているようである。全体でやるとまとまらなくなるということなのだろうか、それをまとめるのが執行部、代表の役割のはずなのだが、そんな能力すら持っていないということを自ら認めてしまっているのだろうか。あるブロックでは、秘書の出席も認められなかったとも聞く。

 さて、その都議選の総括において、蓮舫氏の二重国籍問題の影響が問題視されている。問題そのものに加え、対応が二転三転したことが都議選の結果に影響したと考え、党執行部は二重国籍問題について戸籍謄本を公開することで、党への批判をかわして党勢の立て直しにつなげたいと考えているようだ。それを受けて、蓮舫氏は自らの戸籍謄本の一部を公開した。

 どっちつかずで優柔不断、いざとなると自らの保身ばかり考えて身内で足の引っ張り合いをする、政策的にも軸がブレやすい……。そうしたことの積み重ねが民進党離れを引き起こしているというのに、代表一人の個人的な問題に原因を求めようとするとは、なんとも頓珍漢である。

 そもそも、二重国籍を必要以上に問題視し、執拗に追求しようとしているのは一部のメディアといわゆる「ネトウヨ」だ。そんなものは、まともに相手にする必要もないし、そうすべきでないという意見も党内にはあるようだ。また、一般有権者の間にも、蓮舫氏が自らの戸籍謄本を公開する必要はないとする声のほうが多いとみられている。また、蓮舫氏のそうした行動が、永田町に端を発するマイノリティ狩りにつながることを危惧する声も関係者からは聞こえている。

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