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富家孝「危ない医療」

金儲けのために、不必要な手術で患者を苦しめる医師たち?がん、ポリープ…医師が実態を報告

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「Thinkstock」より

 医者の勧めるままに手術をすると、大変なことになるということが、最近では患者側にもわかってきた。相次いだ腹腔鏡手術による患者死亡事件で、患者側の意識も高まってきたようだ。
 
 しかし、いまだに「ブラック手術」という患者無視の手術は行われている。そこで今回は、そういう手術にはどんなものがあるかを指摘してみたい。

腹腔鏡手術


 まず、腹腔鏡手術だが、群馬大学医学部附属病院の事件は、S医師という手術は下手だが功名心だけは強い医師が引き起こした。腹腔鏡手術というのは、実績を上げると医師の評価が高まるうえ、患者も集められるので病院は儲かる。つまり、一石二鳥の手術である。

 ところが、開腹手術より精度が要求されるので、下手な外科医に当たった患者さんはたまったものではない。

「すごく簡単な手術だから大丈夫です。2週間で退院できますよ」

 こうS医師は患者さんに言っていたというから、これは詐欺に等しい。しかも、命がかかっているのだから罪は重い。
 
 このように、ブラック手術には2つの側面がある。ひとつは、S医師のように実績をつくったり功名心を満たしたりするために行う手術だ。もうひとつは、現金な言い方だが、カネのために行う手術。つまり、診療報酬稼ぎである。この点で、腹腔鏡手術は一石二鳥というわけだ。

 そこで、胃がんと大腸がんの手術について、開腹手術と腹腔鏡手術の診療報酬を以下のとおり比較してみる。
 
(1)胃の全摘手術
・開腹手術:6万9840点=69万8400円
・腹腔鏡手術:8万3090点=83万900円

(2)大腸がんの摘出手術
・開腹手術:3万5680点=35万6800円
・腹腔鏡手術:5万1750点=51万7500円

 なんと、胃がんは開腹手術よりも腹腔鏡手術が13万2500円も高く、大腸がんも腹腔鏡手術16万700円も高い。こうなると、医者は可能なら腹腔鏡手術を選択するに決まっている。患者もまた、腹腔鏡のほうが手術跡が小さくて回復も速いので、医者から勧められたら、むしろ喜んで選択してしまう。

 しかし、いくら診療報酬が稼げ、実績にもなるからといって、腕が悪いのに難易度が高い手術に挑戦していたら、最終的に外科医人生は破綻する。S医師の場合は、肝臓がんなど難易度が高いものに挑戦し、なんと患者を8人も死亡させていたのである。ちなみに、彼は開腹でも死亡事件を起こしていた。

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