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任侠山口組が六代目山口組と合流 !? 織田絆誠代表が今後の方針を示唆か

文=沖田臥竜/作家
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任侠山口組が六代目山口組と合流 !?  織田絆誠代表が今後の方針を示唆かの画像1任俠山口組の定例会が行われた古川組本部

 任侠山口組が10月30日、兵庫県尼崎市に本拠を置く同団体傘下の古川組で定例会を開催させたことは、前回記事において述べた。

 その開催に先立ち同組本部内では、9月12日に起こった織田絆誠代表襲撃事件によって亡くなった楠本勇浩組員の49日法要が執り行われた。また、定例会終了後、織田代表が会合の席上、ある“重大事項”を語ったという情報が漏れ伝わってきていた。その内容は、「現在、府中刑務所にて服役中である六代目山口組の髙山清司若頭が出所したら、織田代表が一対一で話をする。その結果次第では、任侠山口組が六代目山口組に合流することもあり得る」というものだった。

 そして、この度、それを裏付けるような文書が任侠山口組関係者らの間に配布されたという。

 今回の定例会の様子を報告したその文書の中には「代表の御言葉」として、「今後の方向性として、六代目山口組との合流も有り得る。髙山の頭(カシラ)が出たら話し合いを行う。髙山の頭がこちらの条件をのめば。そのためには任侠山口組としても力を付けなければならないので、皆頑張ろう」と記されている。

 かねて、両団体が合流するのではないかという見方は、確かに出ていた。ただ、それを否定する声が同じように上がっていたのも事実で、合流話は噂の域を出ることがなかった。果たして、織田代表の今回の言葉は、どれほど現実味があるのか。ある六代目山口組関係者は、次のような見解を示す。

「六代目山口組の方針としては、『若い者(支部組員)には罪はない。神戸、任侠問わず、温かく迎え入れてあげるよう』との姿勢だが、任侠との直接的な合流は考えられないと思う。確かに六代目山口組系組長が六代目執行部と任侠サイドの間に立ち、話し合いを進める動きがあったのではないかとはいわれているが、それも実現していないと聞いている」

 織田代表のカリスマ性は群を抜いている。だが六代目山口組の立役者ともいわれる髙山若頭の存在感も、山口組において圧倒的なものがある。果たして両者の会談は本当に実現するのだろうか。髙山若頭の一線復帰までは、2年を切っている。

新直参誕生、新たなる組織改革

 次々に組織改革を行い続ける任侠山口組だが、11月6日には新たな直参が誕生している。今回、直参へと昇格を果たしたのは原広行氏で、同時に大真会の四代目を継承したという。大真会とは三代目山健組時代からの直参組織で、大阪羽曳野市を中心に活動していた組織とされている。その後、邦心連合会の名で活動していたが、今回、原会長の直参昇格とともに、大真会の名称を復活させたのだ。原会長について、関係者はこのように話している。

「原会長は、山健組の直参組織であった太成会で若頭を務めていたことで知られている。同じく任侠山口組直参である二代目太成会の川村悟郎会長とは、兄弟分の間柄ではないか。2人とも大阪・堺では名を馳せた人物だ」

 一方で、その太成会について、ある関係者はこのように話している。

「原会長が太成会で若頭を務めていた際に本部長を務めていた人物が太成会の二代目を継承し、山健組の直参へと昇格を果たしている。その時の二代目体制は、のちに解散しているが、任侠山口発足後に初代太成会で執行部を務めた川村会長が太成会の組織名称を復活させた。その際、三代目ではなく、二代目として復活させている。あえて『二代目太成会』として復帰させたのには、何か複雑な事情があったのかもしれない」

 今回、原会長が直参へと昇格を果たしたのと同時に、四代目大真会や二代目太成会が加盟している親睦会・泉州連合会が、織田代表の一字を入れた泉州絆連合会に改称したことも同時に発表されている。任侠山口組は、織田代表の求心力をバックに、着実に組織力を強固なものにしているようにも見える。

 一方、任侠山口組が新たな直参を誕生させた同じ日、六代目山口組が神戸市灘区にある総本部で定例会を開催させていた。捜査関係者らの話によれば、そこで他組織からの切り崩しについての注意事項のようなものが出たのではないかともいわれている。その模様は次回、詳しく述べていきたい。

(文=沖田臥竜/作家)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、『山口組分裂「六神抗」』365日の全内幕』(宝島社)などに寄稿。以降、テレビ、雑誌などで、山口組関連や反社会的勢力が関係したニュースなどのコメンテーターとして解説することも多い。著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任侠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)など。最新小説『忘れな草』が発売中。

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