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三井物産、業界4位転落で危機感広まる…社内で「年長役員総退陣」要求の動き

文=編集部
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丸紅は“ポスト國分”が固まったか

 丸紅は1月24日、役員人事を発表した。

 丸紅は朝田照男会長と國分文也社長の間に意思疎通がないとされている。そのため、一部では「朝田会長が自ら退けば國分氏は留任。会長が辞めないとなると、國分氏が朝田氏を道連れに辞めることもありうる」(丸紅の元幹部)との観測もあった。だが、「國分さんの続投。交代の可能性はゼロ」(同社幹部)という大勢を占める下馬評通りの人事に落ち着いた。とはいえ、19年春に交代するのは、ほぼ間違いないだろう。

 丸紅の社長の指定席は紙パルプ部門。財務出身の朝田氏が就くまで、紙パ部門が20年間社長の座を独占してきた。國分氏は石油・エネルギー部門出身だ。

 國分氏の続投となると、秋吉満副社長(生活産業グループCEO)の目はなくなるといわれていたが、その通りの人事となった。秋吉氏は6月末の株主総会後、特別顧問となる。今回の人事で専務執行役員食料グループCEO兼東アジア総代表(投融資委員会委員長)に4月1日付で昇格する寺川彰・常務執行役員(素材グループCEO、化学品出身)が浮上する。対抗は柿木真澄・専務執行役員 (電力・プラントグループCEO、電力出身)か。柿木氏は4月1日付で代表取締役副社長執行役員に昇進する。もうひとりの対抗は、矢部延弘・代表取締役常務執行役員CFOだ。経営企画部長として中期経営計画を策定した。投資委員会の委員長でもある。CFO、投資委員会委員長の経験者である朝田氏が推している。

 常務執行役員から6月下旬に代表取締役になる宮田裕久氏(電力出身)に注目する向きもある。今回、CSO、CDIO(チーフデジタルイノベーションオフィサー)、投融資委員会副委員長と、中枢に抜擢された。CDIOは花形のポストだ。

 丸紅では電力部門を仕切った有力役員が社長候補といわれながら、社長になれないことがあった。退任する山添茂副社長もそうだ。

 2人の電力出身者が代表権を持つのは、丸紅の歴史のなかでも珍しい。「柿木、宮田両氏に“ポスト國分”は絞られた」(丸紅の若手幹部)といった声もある。

 大穴は小林武雄・常務執行役員(紙パルプ本部長、機械出身)といわれている。小林氏は4月1日付で常務執行役員のまま素材グループCEOへ就任し、守備範囲が広がる。

 6月下旬に取締役を退任するのは秋吉氏のほか、山添副会長(4月1日付で代表取締役副社長執行役員兼CSO、秘書部担当役員補佐、東アジア総代表、投融資委員会副委員長を外れ、副会長になる)。

 南晃代表取締役常務執行役員は取締役から外れ、常務執行役員・生活産業グループCEOになる。南氏は首の皮一枚つながったといったところだろうか。
(文=編集部)

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