湾岸タワマンと郊外の新興住宅地に、家は買ってはいけない?資産&住環境上のリスク
家を買うときに資産価値を気にする人は少なくないと思いますが、そればかり重視すると、お金のために満足度を犠牲にすることになりかねず、それでは本末転倒です。もちろん住まいに求める優先順位は人それぞれですが、望ましい家選びとは、資産価値と満足度がバランスが良いことではないでしょうか。
つまり、自分たちが住んでも満足できる家だけれど、必要なときには人に貸せるし売却もできる、というものです。そこで、住まい選びのひとつの視点をご紹介します。それは
1.貸して良し
2.住んで良し
3.売って良し
というものです。
1.貸して良し
「貸して良し」というのは、住宅ローンの返済額よりも高い家賃で貸せる物件のことです。つまり、
相場家賃―(住宅ローン返済額+管理費・修繕積立金+固定資産税・都市計画税)=黒字
となるような物件です。仮に転居の必要に迫られたときでも、ローンが負担になるどころか、むしろ助けになります。プラス収入になるので必ずしも売却しなくてもよく、資産として残すことができます。相場家賃の調べ方は簡単で、アットホームやライフルホームズ、ヤフー不動産といったインターネットの不動産ポータルサイトで検索するだけです。自分が買おうと思っている物件と同じような条件(最寄り駅、駅徒歩、築年数、間取り、広さ)で検索すれば、今募集している物件がずらりと出てきますから、おおよその家賃相場がわかります。
次は同じ条件で、築年数だけ変更してみます。たとえば築年数の条件を解除すれば、古い物件も出てきます。築20年や30年の物件の家賃を見れば、将来はいくらの家賃になるかが想定できます。そして、その家賃で貸したとき、住宅ローンや経費を上回るか、下回るかを計算してみるのです。金利や修繕積立金などは変動要因ではありますが、将来のことはわからないので計算上は無視しています。
なお、30年後であれば住宅ローンもそろそろ完済が見えてくるので、このタイミングならトントンか若干のマイナス程度でも問題ないでしょう。
2.住んで良し
これは読んで字のごとく、自分や家族が満足できる家です。会社に行きやすいとか、環境が良いとか、間取りが使いやすいとか。
たとえば私が家を買う前に住んでいた場所は、都内の一等地。徒歩5分圏内に地下鉄が3駅3路線、徒歩15分圏内まで広げるとさらにJRが2駅4路線、地下鉄も3駅3路線が加わり、合計8駅10路線が使えるという、非常に便利な場所でした。