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日大職員「うちの子は他大学へ」…日大と附属高校の学生に退学・転校の動きも

文=編集部
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日大職員「うちの子は他大学へ」…日大と附属高校の学生に退学・転校の動きもの画像1記者会見を行う日本大学の大塚吉兵衛学長(写真:日刊現代/アフロ)

 日本大学アメリカンフットボール部の問題が収束する気配を見せないどころか、社会問題にまで発展している。

 5月27日には、悪質タックルでケガを負った関西学院大学の選手が復帰した。その前日には関学大が記者会見を開き、日大からの再回答書について「真実とは思えない」と批判し、定期戦の中止を発表した。

 日大は25日に大塚吉兵衛学長が会見で謝罪したが、関東学生アメリカンフットボール連盟の規律委員会は内田正人前監督と井上奨前コーチ、日大アメフト部に対して厳しい処分を科す方針だ。

附属高校のおかげで苦労を知らない日大経営陣

 日大は系列に幼稚園から大学院までを抱える巨大学校法人である。大学だけでも教職員の数は4000人を超える。商社でいえば、4000人というのは丸紅や伊藤忠商事の規模にあたり、日本の一流企業と肩を並べるほどの人員を抱えていることになる。

 生徒数は大学だけでも7万人超。7万人の学生の教育を担っているということは、その一人ひとりの将来をも担っているということだ。そのような組織の経営陣が、事の重大さを理解しているとは思えない対応を繰り返している。一般企業であれば、そんな感覚の組織は存続すら危ぶまれるだろう。

「日大は附属高校があるから、そこにあぐらをかいているんです」と言うのは、日大の職員だ。人口減少が進んでも、附属高校があるため大学は「最低限の学生数を確保できる」と踏んでいるという。附属高校の生徒数は、約2万9000人。そのうち1割がほかの大学に進学したとしても、約2万6000人は確保できる。少子化の今、日大は“鉄壁のピラミッド”を築いているといえるわけだ。

「経営陣が何も苦労せずにふんぞり返っていられるのは、附属高校のおかげ。現場で生徒と向き合っている教職員のことは完全に置き去りで、保護者からの意見やクレームについても、経営陣は真摯に対応してくれません。その時点で『学生のことなんて、どうでもいいのかもしれない』と感じてしまいます。うちの子は、ほかの大学に行っています」(日大職員)

 ちなみに、日大の田中英壽理事長は相撲部の総監督である。日大の経済学部出身ではあるが、修士号も博士号も持っていない。内田前監督も、職員であって教員ではない。それでも、2人とも巨大教育機関で経営のトップにのぼりつめている。そんな2人に共通点があるとすれば、「日大以外の社会を知らない」ということではないだろうか。今回の騒動を見るにつけ、「井の中の蛙大海を知らず」という言葉が自然と口をつく。

退学届を準備…現役日大生や保護者が怒りの告発

「今3年生なんですけど、まだ受験は間に合うでしょうか」と言う女性は、息子を日大の附属高校に通わせている。今回の騒動が起きるまでは、「当然、そのまま大学は日大」と思っていた。しかし、今は完全に心変わりしているという。

「うちの子は高校で運動部に入っています。一般入試だったので寮に入っているわけではありませんが、『自分で考える』といったことは禁止されているような感じです」(日大附属高校生の母親)

BusinessJournal編集部

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