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いなば食品の闇…転職先は役員会に許可、理由不明の有給は不可、食事に禁止事項

文=Business Journal編集部
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いなば食品の社員寮
いなば食品公式サイトより

 4月11日発売「週刊文春」(文藝春秋)が、『「いなば食品」新入社員9割が辞退 女帝の“ボロ家ハラスメント”』と報じた巻き起こった騒動。いなば食品が文春報道を否定するコメントを発表したものの、ネット上では同社に対する疑問の声が収まる気配がない。それどころか、現役社員や元社員からのリークとされる情報が次々にSNS上で拡散されている。

 新築の社員寮に入居できるとの説明だったのに、雨漏りする“ボロ家”社宅へ複数人で入居するように強要されたほか、募集要項に提示されていた金額より実際の給料が約3万円減額されたなどとして、いなば食品に今春入社した一般職の9割が入社式翌日から数日で入社を辞退したと「週刊文春」が報じた。

 これを受けて、いなば食品は翌12日に公式サイト上に「由比のボロ家という報道について」とする反論コメントを掲載。だが、日本語があまりに支離滅裂だとして話題を呼んでいる。

 例えば、「総合職社員」のコメントとして、「会社は素朴・真面目で、社員をとても大切にしてくれています」と、会社をたたえる文章があるが、「会社の独身寮は合計で5棟、うち新設が3棟あり、食堂は朝6時から10時まで、夜は5時から9時半まで、工場食堂で昼食、土日を含め年352日は稼働しています。寮は室内で風呂とトイレは別、台所も個別に完備されています」との記載があり、推敲せずに急いで掲載したかのように支離滅裂な文章だ。社員寮の名称も本来は「SeaPalace」だが、誤って「SeaPlace」と記載しているところにも、慌てて掲載した感が否めない。

 また、報道後、「施設紹介」というページに寮の写真が掲載されたが、本社や工場などの施設ではなく、独身寮だけ掲載されているあたりにも、報道からくる批判や悪評判を払拭しようとする意向が見て取れるとして、違和感を持つ向きが多い。

 さらに、いなば食品に注目が高まっているタイミングに呼応するかのように、現役の社員や元社員から流出したとみられる画像やリーク情報がSNS上で拡散されている。

 その内容は、同社会長が私邸の掃除や買い物をさせるなど、私的な雑用を社員に押し付けているというもの。休日にも呼び出され、子供の面倒をみさせるなど、公私混同した命令が常態化し、拒否すると解雇や左遷されることもあると告発している。

 さらには、有給休暇を取得する際には理由を明示させ、周囲に公表できない理由の有給休暇は欠勤とみなすといった労働基準法に違反するような規定が存在すると暴露されている。極め付きとしては、同社の事業一切と協業する他社への転職を禁止し、違反すると同社での年収相当の罰金を科すとしている。それに合わせ、転職に際しては転職先を事前に申告し、役員会の許可を得なければ「退職証明は絶対に出さない」など、明らかに違法といえるような規定が明らかになっている。

 これらの異様ともいえる社員規範は稲葉敦央社長が定めたもので、500ページを超えるルールブックになっているという。このルールブックでは、「茶髪や金髪は直ちに解雇」「長髪は35歳まで」など、髪型や服装などの身なりなどにも細かく言及しているほか、「安い焼肉屋に行ってはならない」「カツ丼やハンバーガーは酸欠になり活動が低下する」などとして、社員の食生活にも制限をかけているという。

 これらが事実かどうか、あらためて同社に問い合わせしており、回答があり次第、追って報じる。先般、「週刊文春」のボロ家報道が出た際、Business Journal編集部がいなば食品広報部に問い合わせをしたところ、「うちは社員をとても大切にしている」「報じられているような会社じゃない」と主張していた。だが、次々に出てくる、いなば食品の“闇”を感じさせる情報。真相の究明が不可欠だろう。

(文=Business Journal編集部)

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