その席上で平井氏は、「テレビは今期黒字化する」「新型ゲーム機プレイステーション(PS)4で1000億円以上稼ぐ」「16年3月期に4000億円の営業利益を目指す」と強調した。だが、アナリストは「楽観的すぎる」と厳しい見方を示す。そんな声を裏付けるかのように、翌23日の東京市場では、日経平均株価は124円高だったのに対し、ソニーの株価は一時、50円安の1595円に沈んだ。市場は、ソニーの経営計画にノーを突きつけた格好となった。

 また、22日の説明会を受け、「ソニーがある決断を下した」(アナリスト)という見方も広まっている。それは、エレキというソニーの金看板を下ろすという決断だ。平井氏は席上で「エンターテインメントと金融事業は四半世紀以上の歴史がある本業」と説明。これからは、金融、エンターテインメント、メディカル事業を3本の柱とすると宣言し、金融分野の新規事業に介護を挙げた。

 このほかにも平井氏は、「14年度は、私自身の責任として、エレキ事業の構造改革をやります」と言い切った。さらに質疑応答で経営責任を問われると「構造改革を徹底的にやり遂げるのが私の責任」と覚悟をにじませた。

 平井氏が背水の陣で改革に臨む意欲を見せる裏で、ソニー社内では13年12月、気になる人事が行われていた。吉田氏の古巣であるソネットから十時裕樹副社長がソニー本体に事業戦略担当の執行役員として戻った。十時氏はソニー銀行の立ち上げメンバーであり、ソニー銀行の代表を務めたこともある。今後、吉田氏と十時氏の“ソネット・コンビ”がソニー再建を主導するとの見方が、早くもソニー社内外で広がりつつある。
(文=編集部)

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