名門イエール大学を卒業。楽天では新卒社員として営業やマーケティングなどを担当する。楽天は海外の大学の9月卒業生を対象に10月に入社する制度がある。11月16日発売の週刊誌「週刊ポスト」(小学館)は、楽天関係者の話として次のように伝えている。
「ジャックは日本好きが高じて、大学で日本史を専攻したほど。昨年、キャロライン氏が東日本大震災の被災地を訪問した際には、福島第一原発視察などに同行した。復興に邁進する東北の人々の姿に痛く感動したようです。その視察時に、キャロライン氏が招待された楽天イーグルスの始球式にジャックも出席し、三木谷(浩史)社長と3人で始球式を務めました。そこで社長と意気投合して連絡を取り合う仲になり、入社を希望するに至ったと聞いています」
グローバル企業を目指している楽天だが、海外での知名度は低い。しかし米国で絶大なブランド力があるケネディ家の御曹司が入社した会社として、海外のメディアから注目される効果も期待される。
政治家
海外の要人起用で話題になったのが、今はなき三洋電機だ。創業家の井植敏・会長兼CEO(最高経営責任者)は、フィリピン第11代大統領のコラソン・アキノ氏を1999年6月、社外取締役に招いた。その後、最高顧問を務めたが、三洋電機の経営不振のあおりを受けて2007年3月に辞任した。
女性大統領として著名なアキノ氏を社外取締役として迎えたことで大きな話題になった。アキノ氏は「フィリピンへ投資をしている三洋電機に対する感謝の気持ちで就任を受諾した。これを機に他の企業でも女性役員の誕生を願っている」というコメントを残している。あれから16年たち、日本では女性を役員に登用する機運が高まってきた。
4年前の東日本大震災直後に東京電力が自民党の大物議員、石破茂氏の娘を入社させたことが永田町で波紋を呼んだ。当時、自民党政調会長だった石破氏は、東電に怒鳴り込んだ民主党の菅直人首相について「不眠不休でがんばっている一人ひとりの社員を叱責するのは、決して対応の改善を促すことにはならない」と批判した。早稲田大学政治経済学部を卒業した長女を東電が採用。石破氏は、自民党が政権に復帰すれば「遠からず首相」といわれていた時期である。東電は「先物買いをした」と評された。