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住宅ジャーナリスト・山下和之の目

住宅取得チャンスの今、「ローンに一生縛られる」は嘘!完済まで平均たった14年

文=山下和之/住宅ジャーナリスト
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 マイナス金利のおかげで、住宅ローン金利が大幅に低下しています。マイホーム取得の大きなチャンスですが、なかには「一生住宅ローンに追われるのはたまらない」「ほんとうにずっと払い続けられるだろうか」などとためらう人がいるかもしれません。そんな皆さんに、少しばかり安心材料になりそうなデータがあります。

3人に1人は10年以内に完済している!

 何はともあれ、図表1をご覧ください。これは、住宅金融支援機構が民間金融機関を対象に実施した調査のなかから、金融機関が融資した住宅ローンが何年で完済されているかを調べたものです。

 2014年度の調査では、「10年以下」が34.5%とトップ。なんと3人に1人以上は10年以内に住宅ローンの返済を終えているのです。2位は「15年以下」の33.1%ですから、10年以下と合わせると、3人に2人までは15年以内に完済している計算です。もちろん、なかには「30年以下」(5.4%)、「35年以下」(0.7%)の人もいますが、その割合は合計しても6.1%にすぎません。

完済までの期間は平均でも14.4年

 この完済までの経過期間は単純平均すると14.4年だそうです。過去の平均をみても、11年度が14.2年、12年度13.7年、13年度14.3年と14年前後で推移しています。これをみると、「住宅ローンは一生ついて回る」というのは誤った思い込み、先入観にすぎないことがわかります。35歳で住宅ローンを組んだとしても、平均の14年なら49歳で返済は終了します。50代からは安心して老後の備えなどに取り組むことができそうです。 

 住宅ローンを必要以上に深刻に受け止める必要はありません。後先考えずにローンを組むのはどうかと思いますが、きちんと計画を立てて利用すれば、住宅ローンは決して怖くないのではないでしょうか。

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可能な限り短い返済期間にしておく

 ただ、そうはいっても住宅ローン利用に当たっては、慎重な計画を立てる必要があるのはいうまでもありません。自分たちの収入に合わせて返済可能額をはじき出して、そこから借入可能額を計算、安全な返済計画を立てましょう。その上で、できるだけ返済期間を短くしておくのが安心。無理な返済計画はお勧めできませんが、最低でもリタイアするまでには返済を終えることができるようにしておきましょう。

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