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出光創業家代理人・浜田卓二郎氏インタビュー(前編)

出光、合併頓挫の全真相…「大株主に事前説明なく、おかしな話」「合併で楽、は錯覚」

構成=松崎隆司/経済ジャーナリスト
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 たとえば販売政策、落ちているシェアをどう取り戻すのか。国内だけのマーケットで考える必要はない。いろいろな投資を出光はやってますが、海外投資のプロジェクトはしんどい状況になっている。ほっておけばいずれ決算でそれが損失として出てきてしまう。だからその前に再点検をして問題点をできるだけ解消する。さらに多角化は必要です。合併に逃げ込むんじゃなくて、まともに今の現況に取り組んで、経営戦略を展開しろというのが株主としての昭介氏の要請です。

――合併以外にもまだやるべきことが山積しているということですね。

浜田 たとえば、経費の節減です。無駄なお金をたくさん使っているじゃないですか。出光には相談役が2人もいて、多額の報酬を出している。何兆円も売り上げている企業には無駄も多い。合併で大騒ぎをして、昭和シェルの株式取得をめぐり頭を悩ませて色々動いているようですが、私どもが期待しているのは、そんなことにエネルギーを使うのではなく、目の前の石油危機に立ち向かうためにエネルギーを使うことです。出光は、戦後の海外の国際石油メジャーを向こうに回し、国内では国内カルテルという動きにまったく迎合しないで、独自に苦労してきました。企業は苦労しなければ強くなれません。
(構成=松崎隆司/経済ジャーナリスト)

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