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草なぎ剛、『嘘の戦争』の憎悪溢れる演技が「コントで威勢のいい役」にしか見えない問題

文=美神サチコ/コラムニスト
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草なぎ剛、『嘘の戦争』の憎悪溢れる演技が「コントで威勢のいい役」にしか見えない問題の画像1「Thinkstock」より

 SMAP解散後、草なぎ剛にとってはソロになって初めての主演連続テレビドラマ『嘘の戦争』(フジテレビ系)が今クールで放送中だが、同じくSMAP元メンバーの木村拓哉主演の『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)も放送されており、両ドラマは否応なしに比較されてきた。そんななか、『嘘の戦争』に関して“好調”と報じるメディアも多いが、視聴率的には『A LIFE』のほうが圧倒的に高い。

『嘘の戦争』は、草なぎ演じる千葉陽一が子どもの頃に家族を殺され、詐欺師・一ノ瀬浩一として“復讐”を行っていくストーリー。これまでの最高視聴率は第2話の12.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、2月28日に放送された最新の第8話も11.5%と、2ケタ台をキープしている。

 対する『A LIFE』は、外科医・沖田一光(木村)がアメリカから帰国し、かつての恋人やその夫がいる病院で働くことに。沖田を取り巻く人間模様が描かれ、現時点での最高は第6話の15.3%。第4話で記録した最低の12.3%ですら、『嘘の戦争』の最高を上回っている。にもかかわらず、なぜか『A LIFE』に対しては厳しい意見が多い。

 木村のドラマが批判される要因はさまざまだが、そのひとつに「キムタクは何を演じてもキムタクにしか見えない」というものがある。しかし、それを言うなら「草なぎも何を演じても草なぎ」と感じられてならない。

「草なぎっぽい役」

 実は、インターネット上でも少なからず、「草なぎくんって、いつも似たような演技だよね」などと指摘する声が多数見られる。だが、それ以上に“草なぎの演技絶賛派”が多すぎて、私のような“疑問派”は肩身の狭い思いをしてきたのだ。けれども、私は『嘘の戦争』を見て、「やはり草なぎの演技はもてはやされるほどではない」と確信した。

 第8話では、浩一が家族を失った事件をもみけした二科家の長男・晃(安田顕)や長女・楓(山本美月)に真相をバラす展開を見せ、この時、草なぎは仁科家への憎悪に溢れる浩一を熱演。ところが、どうもセリフがセリフじみているというか、「草なぎがコントで威勢のいい役を演じている」ようにしか見えなかったのである。

 逆に、草なぎは03年の『僕の生きる道』(フジ系)や同年の映画『黄泉がえり』で演じた役のような、真面目でひたむきな、普段の草なぎのイメージに近い役柄はしっくりきていた。これらの評判がよかったのも事実で、つまり、草なぎも木村が言われているのと同様に、「草なぎっぽい役」しかできないということではないだろうか。

 ただ、私はそれが悪いことだとは思わない。もちろん、多様な役を演じ分けられる役者は重宝されるだろうが、そんなのは一握りしか存在しない“天才”であって、あとは一定のキャラクターに特化した役者がいてもいい。草なぎはまさにそのタイプで、無理をしなければ安定した評価が得られるはずだ。今後は自分らしさを優先することで、木村を超える視聴率を叩き出せるかもしれない。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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