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サラダ油やマヨネーズをやめると、重い生理痛が軽減?油の専門家が解説

文=林裕之/植物油研究家、林葉子/知食料理研究家

肌荒れ、冷え、老化防止は、オメガ3脂肪酸による毛細血管と赤血球の柔軟性が必要

 全身に37兆個あるといわれるすべての細胞は、新陳代謝を行っています。新陳代謝によってリニューアルされる期間は細胞ごとにさまざまですが、これがスムーズに行われることで細胞の一つひとつが活性化されます。

 ちなみに、主な細胞の入れ替わり周期は以下のとおりです。

・脳…2カ月〜1年
・心臓…28日
・胃腸…5日
・肌…28日
・筋肉…2〜7カ月

 すべての細胞の新陳代謝には、毛細血管を通じて運ばれる栄養と酸素が不可欠です。その栄養と酸素は赤血球によって運ばれます。毛細血管は全身の血管の99%を占め、1本につなげると約10万kmとなり、それは地球2周半の相当する長さです。もっとも細い部分は1000分の1mmです。

 ところが、栄養と酸素を持った赤血球の大きさは末端の毛細血管より大きいため、そのままでは栄養も酸素も運べません。ここで、力を発揮するのがオメガ3脂肪酸です。DHAやEPAは赤血球も血管壁も柔らかくするので、双方とも形を柔軟に変えることで末端の細胞に栄養と酸素が届き、新陳代謝を促し細胞も活性化されます。肌細胞のリニューアル期間は約28日なので、オメガ3脂肪酸優位の食生活に切り替えれば、約1カ月で美肌効果を実感できるのです。こうした末端までの血流改善は、冷えにも効果を発揮します。温かい血液が手足の隅々まで流れることで冷えが解消されるのです。

 毛細血管はすべての臓器にも絡みついて栄養を送っているので、血流の改善は内臓の老化防止にも役立ちます。新陳代謝が活発になると、老化の元となる老廃物の除去もなされるので、老化を遅らせる「スローエイジング」にもなり、若々しさを保つ一助になります。

ひどい生理痛はリノール酸の過剰摂取が原因

 もうひとつ、多くの女性を悩ませているのが生理痛です。これも、脂肪酸(油)の摂り方を変えるだけで大きく改善します。

 生理痛は子宮収縮時の痛みです。子宮収縮を促すのが、アラキドン酸から発生するプロスタグランジンE2という生理活性物質です。出産の時は、大変な痛みを伴いますが強い子宮収縮が必要です。この子宮収縮を促すのがプロスタグランジンE2です。

 出産時には不可欠な物質ですが、過剰なアラキドン酸は、生理の時に過剰な子宮収縮を引き起こす原因となります。アラキドン酸は肉や卵などに含まれますが、サラダ油やマヨネーズに多いリノール酸は体内でアラキドン酸に変化します。生理痛に悩む女性が多いのは、リノール酸過剰の食生活に大きな原因があるのです。

 リノール酸は必須脂肪酸のひとつですが、ほぼすべての食品に含まれているので、普通に食事をしていれば不足することはまずありません。肉や卵などだけでなく、日本人が食べる機会の多い、豆腐、納豆、枝豆などの大豆製品にも豊富に含まれています。これに、リノール酸の多い大豆油が主成分のサラダ油や、70%が油であるマヨネーズ、オイルドレッシングなどの摂取が加わるので、どうしてもリノール酸過剰になってしまいます。リノール酸の過剰摂取が、生理痛をはじめ、アレルギーや生活習慣病(糖尿病、高脂血症、動脈硬化、がん、うつ、認知症など)の大きな原因となっているのです。

 逆に、オメガ3脂肪酸はリノール酸の炎症作用を抑える働きがあるので、オメガ3脂肪酸を意識して摂取すると非常に大きな効果が得られます。

 脂肪酸(油)の摂り方を変えた料理教室の参加者に、肌荒れや冷え、生理痛の軽減などの変化が現れたのは、必須脂肪酸の摂取バランスが良くなったからにほかなりません。プロスタグランジンE2はアレルギーにも関与しているので、食生活を変えて花粉症が楽になった人もいます。

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