日本人のDHA不足は命を脅かすレベル、心筋梗塞等のリスク増…魚の缶詰を食べなさい!
3年後の東京オリンピック・パラリンピックは、いろいろな問題を抱えながらも華やかな国際的大イベントとして景気浮揚なども期待されていますが、その後に控える深刻な「2025年問題」をご存じでしょうか。
今からわずか8年で、日本の年齢分布でもっとも層の厚い「団塊の世代」全員が75歳以上の後期高齢者になります。これにより75歳以上の総人口はおよそ2200万人となり、日本人の5人に1人が75歳以上、3人に1人が65歳以上となります。
長寿になるのはいいとしても、問題なのは健康寿命です。健康寿命とは、介護や医療に依存しないで自立して生活できる期間のことで、日本人の健康寿命は男性が71歳、女性が75歳です。つまり、25年を前後に介護や医療を必要とする人々が一気に増えることになります。健康寿命を過ぎた高齢者が激増するという点に、「2025年問題」の深刻さがあるのです。
一人当たりの年間医療費は、64歳までの年間平均18万円が、75歳以上になると90万7000円で約5倍に増えます。介護費は、65歳から74歳までは年間5万5000円ですが、75歳以上は53万2000円に増え、約9倍となります。この結果、15年度に118兆円だった年金を含めた社会保障費用が、25年度は148兆円に急増すると試算されています。
今でも人手や施設不足による在宅介護での家族の負担や、増え続ける国民医療費が社会問題になっていますが、25年以降はさらなる人手不足、施設不足、病床不足が見込まれています。そのため、政府は社会保障費を抑制するためにも、在宅介護を中心とする体制づくりを進めているようです。子ども世代の負担も重くなりそうですが、介護する側にも大きな問題が隠れています。
団塊の世代を介護するのは、「団塊ジュニア」と呼ばれる1970年代生まれの人たちで、25年には40代半ば~50代半ばの働き盛りで国を支える世代ですが、そこへ介護の負担も加わることになります。一方で、50歳前後は高血圧、糖尿病、高脂血症など生活習慣病が症状となって現れる年齢でもあり、自身の健康状態も変化し始める年齢です。
団塊ジュニア以降の世代は、食の欧米化が浸透した後に生まれたため、肉類や油脂類の摂取が多く、野菜や魚介類が少ない、栄養バランスが決して良いとはいえない食生活を送っている傾向があります。アトピーやぜんそく、花粉症などのアレルギーも多く、生活習慣病も増え続け、その低年齢化も指摘されています。