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いきなり!ステーキは、ペッパーランチの「二の舞」にならないか?急膨張に潜む不安要因

文=編集部

強姦拉致事件のペッパーランチ

 創業者は一瀬邦夫氏で、1970年に東京・赤坂の山王ホテルのコックから独立して、向島にステーキハウス「キッチンくに」を開業したのが始まり。85年に法人化して株式会社ペッパーフードサービスを設立した。

 1994年からステーキを中心としたレストラン「ペッパーランチ」のフランチャイズチェーンの展開を始めた。だが、2000年代後半から事件が相次いだ。

 07年5月、「ペッパーランチ心斎橋店」(大阪市)の店長と店員が、店内に女性客が1人になったところで店のシャッターを閉め、用意していたスタンガンで女性客を脅かし、睡眠薬を飲ませて眠らせて拉致し、大阪府泉佐野市に用意していた車庫へ連れて行って監禁し、性的暴行を加える強姦拉致事件が起こった。店長と店員は逮捕され、心斎橋店は閉鎖した。

 09年9月には、山口県防府市の山陽自動車道のサービスエリアにある「ペッパーランチ」店舗で、角切りステーキを食べた4人が病原性大腸菌O-157による食中毒を起こした。同店は閉鎖。感染者が全国的に広がったことから客足が遠のき、店舗を縮小するなど業績が悪化した。ペッパーフードサービスは監査法人から、倒産のリスクが高い“黄信号”を意味するゴーイングコンサーンが付けられたこともある。

 だが、塊肉をカットして提供するワイルドステーキの導入により、業績は徐々に回復。12年11月から18年1月まで63カ月連続で既存店の対前年売り上げがプラスとなった。これでコンビニエンスストア大手のセブン-イレブンが持つ62カ月連続の記録を抜いた。

 5年前は、1店舗1カ月当たりの平均売上高は450万円だったが、現在は770万円に上昇している。ペッパーランチ事業の17年12月期の売上高は前期比19.4%増の70億円、営業利益は同21.1%増の13.2億円と持ち直した。

 この間にステーキのファストフードのペッパーランチから、「いきなり!ステーキ」に主力を転換した。急成長を遂げるペッパーフードサービスの不安は、マネジメントがついていけるかという点にある。人材の教育が疎かになれば、ペッパーランチの二の舞いとなりかねない。

BusinessJournal編集部

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