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『コンフィデンスマン』面白いのに視聴率急落!バカバカしすぎて視聴者が拒否反応?

文=吉川織部/ドラマウォッチャー

 長澤まさみ主演の連続テレビドラマ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)の第2話が16日に放送され、平均視聴率は前回から1.7ポイント減らした7.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)だったことがわかった。初回で見せた、あり得ないバカバカしさに拒否反応を示した人が多かった模様だ。

 本作は、長澤演じるダー子、東出昌大演じるボクちゃん、小日向文世演じるリチャードの3人が信用詐欺師(コンフィデンスマン)となり、欲望にまみれた人間たちから大金をだましとるドラマ。毎回、豪華俳優がだまされる役としてゲスト出演することになっている。

 第2話のゲストは、ナチュラルにセレブ感があふれている吉瀬美智子。ホテルの跡取りと結婚して若女将になったのを契機に、全国にホテルをチェーン展開する一方、経営難に陥った旅館やリゾート施設を次々と買収して再生させ、「リゾート王」「業界の救世主」と呼ばれるようになった人物だ。だが、その裏では裏社会の人間をも利用してあくどい手を使い、日本の観光を牛耳ろうとしていた。

 録画して後から見る人もいるだろうから、ここで詳細な筋立てを明かすのは避けるが、結論から言うと初回に続いて第2話も見事に視聴者をだます仕掛けになっていた。途中で「何か怪しい」と感じる部分はあったが、「まさかそれはないだろう」と疑うのをやめてしまった。

 最後にネタバラシされた瞬間には「それ、ありだったのかよ!」とテレビにツッコミを入れてしまったが、考えてみれば別にドラマの制作側は「あり」とも「なし」とも言っていなかった。観ている側が勝手に「なし」と思い込んだだけの話である。推理小説の1ジャンルとして確立されている「叙述トリック」を駆使したストーリーだったということだ。まだ観ていない人にとっては、なんのことだかさっぱりわからないと思うが、観ればわかる。

 あと一歩で大金を手にするという段階でターゲットにたくらみがバレてしまい、一転して主人公たちがピンチに陥るという展開は初回と同じ。残りわずかな放送時間の中でいかにそこから大逆転するかが最大の見どころになっている。長澤がやりたい放題にオーバーな演技をするのも一周回って素直におもしろいし、東出の被害者キャラも本人にぴったり。ベテランの小日向がコメディーを熱演する様も笑いを誘う。

 今回の難点をひとつ挙げるとすれば、肝心の悪役・吉瀬美智子がいまひとつしっくりこなかったこと。カネのためならどんな汚い手でも使う、という腹黒さがまったく感じられなかった。もしかしたらいい人なのかも、という感じさえ受けたが、これではターゲット役として良くないだろう。別に殺伐とした展開を望むわけではないが、悪役がもう少し憎たらしくあってくれないと、観ているほうもダー子たちを応援できない。次回は、美術商を演じる石黒賢がダー子たちのターゲットとなる。善人ぶった悪役にも定評のある石黒のだまされっぷりに期待したい。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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