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変なスーパー「みらべる」に若い主婦が殺到のワケ…見たこともない精肉だらけ

文=谷口京子/清談社
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 みらべるには、豚バラ肉などごく普通の食材も豊富にあるが、店舗によっては「豚ちちかぶ(おっぱい)」といった激レアな精肉が並ぶこともあるという。この「ちちかぶ」は、焼肉店などでもあまり見かけない部位で、みらべるの精肉に対するこだわりがよくわかる品揃えといえる。ふと来店した客がもの珍しさからつい手を伸ばす、というシーンも想像できる。

 そして、みらべるのもうひとつの強みは「安さ」だ。

「そのスーパーが何を強みにしているかは、チラシを見れば一目瞭然です。みらべるのチラシは1色刷りで写真がなく、ほぼ商品名と値段のみ。しかも、商品名より値段のほうが大きく印刷されているので、アピールポイントが『安さ』にあることがわかります。このチラシの手法は1980年代に流行したのですが、今も続けているスーパーは珍しいでしょう」(同)

大手にできない“個店主義”で地域に密着

 希少部位の肉類が並ぶ品揃え、節約家の主婦にアピールする安さ……これらを可能にするのは、みらべるが“個店主義”のスーパーだからだという。

「みらべるは、仕入れから価格設定までを各店舗に任せています。そのため、店舗によって品揃えや売り場構成、POP広告の内容までまったく異なります。おそらくは、店舗ごとに地域の人たちが求める商品をマーケティングし、それによって地元の固定客をつかんでいるのでしょう」(同)

 確かに、地域住民のニーズを的確につかんだスーパーは地元になくてはならない存在となる。ただし、簡単そうに見える個店主義だが、実際はどのスーパーにもできることではないという。

「“個店主義”には、『30店舗以上になると経営が難しくなってしまう』という特徴があるのです。たとえば、イオンやイトーヨーカドーのような100店舗以上を擁する大型スーパーの場合、あえてターゲットを絞らず全方位から客を獲得しなければ利益が出ません。そのため、店舗が多ければ多いほど本社主導型の経営にせざるを得ない構造があるのです」(同)

 みらべるは東京と埼玉に11店舗を展開するのみ(2018年1月現在)。小規模経営だからこそ、地域の人々に密着した細やかなマーケティングが可能となるわけだ。

「レジに固定客」をつくる大阪のスーパー

 地方には、みらべるのような個店主義で成功しているスーパーがほかにもあるという。やはり、いずれも5~6店舗ほどの小規模経営だ。

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