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リンガーハット、なぜライバル不在?あり得ないほど難しいちゃんぽんのチェーン展開

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リンガーハットの東京小平店(「Wikipedia」より/ITA-ATU)
 ファミリーレストラン、牛丼、ハンバーガー、居酒屋、そしてラーメン……。これらの外食チェーンがライバルと熾烈な競争を繰り広げているのは、知っての通りだ。


 しかし、全国に約680店舗を展開する外食チェーンでありながら、ライバル不在でひとり勝ちしている企業がある。それは、長崎ちゃんぽん専門店の「リンガーハット」だ。ちゃんぽん業界でこれほどの店舗を有するのは、リンガーハットだけである。

 なぜ、ちゃんぽん業界は“リンガーハット1強”なのだろうか。

破竹の勢いで台湾にも進出


 ちゃんぽんとは、肉・魚介類・野菜を炒めて麺と一緒にスープで煮る、長崎の郷土料理のこと。1899年(明治32年)に陳平順(ちんへいじゅん)という中国人が長崎で創業した中華料理店「四海樓」が元祖とされている。

 地域によって異なるが、一般的に具材は、豚肉、小エビ、イカ、かまぼこ、ちくわ、キャベツ、玉ねぎ、にんじん、もやしなど、およそ10種類。これらをラードで炒めて調味したスープを加え、そこにゆでた中華麺を入れてサッと煮る。ちなみに、同じ材料を半分に減らしたスープで煮て、水溶きした片栗粉でとろみをつけ、平皿に盛った麺の上にかけると「皿うどん」になる。

 リンガーハットのルーツも、もちろん長崎だ。原型となる「長崎ちゃんぽん」の1号店が長崎県市宿町にオープンしたのは1974年。「リンガーハット」に店名を改めたのはその3年後で、79年には埼玉県大宮市に出店し、早くも関東進出を果たしている。長崎ちゃんぽんの名が全国区になったのは、この頃だ。

 そして、85年には福岡県内に100号店をオープンさせ、同年に福岡証券取引所に株式を上場。それから30年以上が過ぎた今年7月には、台湾2号店となる「リンガーハット台北民権西路店」を台北市中山区にオープンした。

 2009年頃に売り上げが低迷した時期はあったものの、世界進出まで果たしているリンガーハット。躍進を支える要因のひとつが「ライバルの不在」である。では、なぜちゃんぽん業界には、ほかに大手チェーンが存在しないのか。

「それは、ちゃんぽんという料理そのものに理由があります。実は、ちゃんぽんはチェーン展開するにはハードルが高いメニューなんです」

 そう解説するのは、フードジャーナリストのはんつ遠藤氏だ。

ちゃんぽんのチェーン展開が難しいワケ


 なぜ、ちゃんぽんはチェーン展開が難しいメニューなのだろうか。遠藤氏は、「ポイントは野菜にあります」と指摘する。

「ちゃんぽんの最大の特徴は、豊富に使われる野菜や海鮮などの具材。チェーン展開をするには、年間を通してそれらの具材を安定供給し、メニュー価格が変動しないようにする必要があります。なかでも野菜の安定供給は、ちゃんぽんを全国展開する際の大きな課題なのです」(遠藤氏)

 おいしいちゃんぽんを提供するには、豊富な野菜が不可欠だ。しかし、野菜をたくさん使えば原価が上がり、また仕入れや流通のハードルも高くなる。ちゃんぽんをチェーン展開するのは、実は容易ではないのだ。

 加えて、チェーン店の最大の強みである「どの店に行っても同じ味」という点についても、ちゃんぽんでは実現するのが難しいという。

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