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高井尚之が読み解く“人気商品”の舞台裏

全自動コーヒー抽出器「FURUMAI」が密かにブーム…有名バリスタたちのノウハウ凝縮

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コーヒー抽出器「FURUMAI」も開発

岩瀬由和バリスタ(レックコーヒー代表)をコーチする阪本氏

 今年のSCAJブース(商品展示会)では、阪本氏が開発に携わった全自動のコーヒー抽出器「FURUMAI」(ふるまい)も話題を集めた。これまでにない次の特徴が興味を引いたのだ。

(1)部品の大半が国産。国内の職人が製造した正真正銘の「日本製
(2)さまざまな設定ができ、ボタンを押せば抽出できる「全自動マシン」
(3)世界王者など、有名バリスタが開発アドバイスに参加

(1)は、コーヒー抽出器には外国製も多く、設定の微調整や部品の交換などの対応は難しい。輸入代理店が扱う場合は、「店の要望を本国メーカーに伝える役割」になる。「この商品は高品質の日本製で、ミルの刃ですら国産。修正対応も柔軟にできます」(同)という。

(2)は、各店が「好みの抽出」設定も可能だ。「粉のメッシュ、温度などの基本はもちろん、設定範囲は広いです。たとえば、圧力をかけて1分から1分半で短時間抽出すること、逆に3〜4分でゆっくり抽出もできます。ドリップやフレンチプレスも再現できるのです」(同)

(3)は、ステファノス・ドマスティオス氏(14年WBrC=ワールドブリュワーズカップ王者のギリシャ人)やバーグ・ウー氏(16年WBC王者の台湾人)、岩瀬由和氏(14年、15年のJBC王者、16年WBC準優勝の日本人)のバリスタ王者が、開発アドバイザーを務めた。

「コーヒー第4の波」を担う可能性

「FURUMAI」を説明する阪本氏。何の告知もしなかったが、一気に人だかりができた。

 この商品は、「フォースウェーブコーヒー」(第4の波)に化ける可能性を秘めている。

「フォースウェーブ(第4の波)」とは、高品質なコーヒーの新たな潮流で、「どの農園でどんな栽培をされた豆か」「誰が淹れたコーヒーか」「人気バリスタの味を数値データで再現」などの“さざ波”がある。これらが合わさって、ビッグウェーブが来ると予測する声もある。

 有名バリスタが開発に参加した、国産の全自動マシンは、上記の2点や3点すべてを実現できる可能性を秘める。価格は未定で、今後は細かい点を改良して市場に出すという。

「最高のバリスタと最高のコーヒー抽出器は、ライバル関係にはなりません。ともにコーヒー業界を盛り上げ、味を求める消費者に素晴らしいコーヒーを届ける存在です」(阪本氏)

 筆者は多くの業界を取材してきたが、若者が楽しげに働く業界は少ない。コーヒーブームが一過性に終わらず長続きするためには、阪本氏以下の世代の「本気度」が欠かせない。
(文=高井尚之/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)

高井 尚之(たかい・なおゆき/経済ジャーナリスト・経営コンサルタント)
1962年生まれ。(株)日本実業出版社の編集者、花王(株)情報作成部・企画ライターを経て2004年から現職。出版社とメーカーでの組織人経験を生かし、大企業・中小企業の経営者や幹部の取材をし続ける。足で稼いだ企業事例の分析は、講演・セミナーでも好評を博す。近著に『20年続く人気カフェづくりの本』(プレジデント社)がある。これ以外に『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか?』(同)、『「解」は己の中にあり』(講談社)など、著書多数。

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