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大阪府警、市民を「首絞め」連行し死亡させる…目撃者への隠ぺい工作&恫喝の音声公開

文=粟野仁雄/ジャーナリスト
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大阪府警、市民を「首絞め」連行し死亡させる…目撃者への隠ぺい工作&恫喝の音声公開の画像1大阪府警察(「Wikipedia」より/Kansai explorer)

 大阪市のJR京橋駅近くの繁華街で酔っぱらった男性(33)=豊中市在住=を大阪府警の複数の警官が取り押さえ、パトカーに押し込んだが、男性は車内で意識を失い、病院に運ばれ約1時間後に死亡が確認された。
 
 大阪府警によると10月20日午後10時半ごろ、タクシー運転手から「乗客が絡んでくる」との連絡があり、駆け付けた。男性は警官の説得を受け入れず、周囲の人にも凄んだり怒鳴ったりしていたため、取り押さえて都島署へ連行することにしたという。

 しかし目撃者によれば、10人近い警官が取り囲んで腕などを押さえ、一人が首に腕を回して絞め上げたかたちでパトカーに引きずり込んでいたという。男性はパトカー内で意識を失ったため、病院に運んだが午後11時44分に死亡が確認された。司法解剖の結果、死因は必要以上の血液がたまった肺が水腫状態となって酸素が肺に入らなくなり呼吸困難に陥る「肺うっ血死」だった。専門家は「うつぶせにして背中から体重をかけるなど強い力で圧迫すると起きることがある」と指摘する。パトカーで連行する際は通常、後部座席の真ん中に座らせて、両脇から警官2人が座って、両腕を制するかたちをとる。しかし、男性が暴れるため座席にうつぶせにして2人で上から押さえ込んでいたとみられる。

執拗な隠ぺい依頼の電話 ちらつかせる「個人情報」

 この現場をたまたま目撃し、一部始終を撮影していた男性Aさんがいた。Aさんから持ち込まれた写真週刊誌「フライデー」(講談社)が10月26日に発売した号で『大阪府警「死の連行」』と題してスクープ報道し、警察によるAさんへの口止め工作も暴露した。さらに大阪の朝日放送(ABC)が追った取材を元に、発売日の朝にはテレビ朝日の『モーニングショー』が現場の映像や、警察によるAさんへの口止め工作の電話音声を放送した。

 現場で警官が強く首を絞める様子に「あかん、あかん」と叫んでいた目撃者もいた。Aさんは「びっくりするくらいの絞め方だった。首絞められた人は全然動かなかった」と証言している。Aさんはその場で警官から「携帯電話を出せ。何を撮影していたんや」と言われて名刺と免許証を提出させられた。警官は携帯で撮った動画をカメラで撮影した。「携帯電話を預かる」というので「それは困る」と拒否すると免許証と一緒に返した。

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