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東京ミッドタウン本社(「Wikipedia」より)
富士フイルムホールディングス(HD)による米事務器大手ゼロックスの買収をめぐり、米ニューヨーク州上級裁判所は、ゼロックスの大株主側からの買収手続きの差し止め請求を退け、富士フイルムHDの主張を支持する判決を下した。
富士フイルムHDは、「当社主張の正当性が全面的に認められ、ゼロックス大株主による訴えが退けられたことは正しい判断だ」と歓迎した。
富士フイルムHDが改めて買収契約の履行をゼロックス側に求めることが、法的に可能になる。国内では「富士フイルムに光明」と大きく報じられた。はたして、暗礁に乗り上げた買収に一条の光が差してきたのだろうか。
富士フイルムHDは11月7日、2018年4~9月期決算を発表したが、助野健児社長は「(従来の)買収案の実行がベスト」との考えを改めて強調した。現在は米ゼロックスの経営陣を説得しながら回答を待っている状況としている。
10月23日付ロイター通信によると、米ゼロックスの18年7~9月期の決算発表の電話会見でジョン・ビセンティンCEO(最高経営責任者)は「当社は差し止め命令とは関連性のない理由で当該契約(買収契約)を停止しており、上訴審の判断が大きな意味を持つとは考えにくい」と述べた。
差し止めの解除と買収合意の破棄は無関係とする考えを改めて示した。富士フイルムHDは買収交渉の再開を求めているが、進展する状況には、まったくなっていない。
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