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ヤクザの組長宅を狙う連続強盗が発生…犯人は半グレ?  待っているのは恐怖の報復か

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写真はイメージ(©Fotolia)

 今に始まったことではない。まだ半グレなる存在が跋扈する以前から、裏社会ではこういった情報の売買が取り引きされていた。それは「どこどこの組長宅には大金が隠されている」といったものである。

 そうした情報の出どころを探っていけば、ほとんどが内部からのリーク。厳密にいえば、組織に恨みを持った元組員たちから寄せられるものであった。昭和から平成に入った時代までは、こうした情報を買い取り、大金を得るための行動を起こすのは、ギャングと呼ばれる、いわゆるなんでもござれの集団であった。当時のギャングは、ヤクザ組織から処分され、ヤクザ社会では生けていけない人間らによって形成されていたのが実情だった。

 ただ当時は、暴対法も暴排条例もまだ施行されておらず、ヤクザが思う存分に暴力を行使できた時代だ。そのため、いくらなんでもありのギャングとはいえ、組長宅へ押し入るとなると相当なリスクがあった。大金をせしめることに成功したとしても、必ず報復を受ける。実際、そうした事件に関連して、その後、行方不明になった人物もいる。

 裏社会のパワーバランスに微妙な変化が訪れているとするならば、やはりヤクザに対する法の厳罰化が要因となっているのではないか。暴力団員と認定されると、法的に活動も制限され、生活すら脅かされる。そんな時代に沿ったかたちで誕生してしまったのが、特殊詐欺などで台頭してきた、ヤクザでも単なる不良でもない、半グレ集団ということになる。

 ただ、ひとえに半グレといっても、タイプはさまざまだ。大金を儲けるために詐欺もビジネスも行う知能的集団もいれば、かつてのギャングのように手荒いことを専門とするようなグループも存在している。どういった質の半グレ集団であれ、共通するところは、秩序やモラルがないということだろう。ヤクザのような仁義もない。我が身を着飾るために迷いがないのだ。

血眼になって犯人たちの行方を追っている

 先日から立て続けに3件、組長宅が何者かに押入れられ強盗被害に遭うという事件が起きている。茨城県2件、埼玉1件。いずれも犯行手口は同じで、押し入った組長宅に家族がいれば、その家族も全員縛り上げているのだ。犯行の手口の乱暴さから、3件とも同一犯による連続強盗事件として、茨城県警などが捜査にあたっている。だが、犯人たちを追跡しているのは県警だけではないという。

 「ヤクザにはメンツがある。親分の家に押し入られ、家族まで縛られたのだ。被害に遭ったどこの組織もさまざまな情報網を駆使し、現在、血眼になって犯人たちの行方を追っている」(地元関係者)

 そして、さまざまな情報を基にたどり着いたのが、ある半グレ集団だというのだ。

 「まだ確実な情報とはいえませんが、福島県や栃木県を根城にしている半グレ集団が捜査線上に浮上しているようです」(ジャーナリスト)

 それにしても、押し入った先がたまたま3件ともヤクザの組長宅だったことは考えにくい。犯行グループが何者かから情報を買い受け、強盗に入ったと考えるのが妥当ではないか。現在、この半グレ集団は警察とヤクザ組織の両方から追跡されているという。つまり、表と裏から追われているのだ。犯人らもそうなることは予測できたはずなのだが、それでも実行に移してしまっている。まさに、なんでもありだ。

 法の網にがんじがらめにされているといっても、ヤクザはどこまでいってもヤクザだ。ヤクザの根底には、絶対的な暴力がある。自分たちの筋を通すためなら暴力も是なのだ。親分宅を襲撃されたヤクザたちの屈辱と怒りは、想像を絶するものがある。それを考えた場合、犯行グループはヤクザよりは警察に捕まったほうがまだましともいえなくはない。

 ただ、結末は同じになる可能性もある。逮捕されれば、実刑を食らうことは間違いない。刑務所には必ず現役の組員が服役しているのだ。たとえ組が違えど、次々に組長宅に押し入った者たちをほうっておくとは考えにくい。どちらにしても、金銭目的で裏社会の秩序を破り、組長宅に押し入った強盗の代償は、大きなものとなるのではないだろうか。
(文=沖田臥竜/作家・元山口組二次団体幹部)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
元山口組二次団体最高幹部。2014年、所属していた組織の組長の引退に合わせて、ヤクザ社会から足を洗う。以来、物書きとして活動を始め、『山口組分裂「六神抗」』365日の全内幕』(宝島社)などに寄稿。著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任侠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)など。最新刊は、元山口組顧問弁護士・山之内幸夫氏との共著『山口組の「光と影」』。

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