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黒川智生の「アパレル、あばれる」

老舗ワールド、“オフプライスストア”の勝算…なぜ他社含む複数ブランドを格安販売?

文=黒川智生/VMIパートナーズ合同会社代表社員
老舗ワールド、“オフプライスストア”の勝算…なぜ他社含む複数ブランドを格安販売?の画像3
【品揃え】ワールドのHPより

 果たして、ストア内にはどんなブランド、商品が並んでいるのだろうか?

・レディス:ワールド、ストライプインターナショナル、イトキンなど

・メンズ:ワールド、GAS、ハケットロンドンなど

・キッズ:ワールド、イトキン、マザウェイズなど

・雑貨:いろいろ

→レディスでは、HPに紹介がないブランドからの出品も多い。

→衣料は品種×OFF率別にハンギングされている(一部に特価品あり)。

 ゴードン・ブラザーズ・ジャパンとの合弁会社設立により、ワールド以外の在庫も多く品揃えされ、それが「お客様の選択肢増加、余剰在庫削減」になれば良いだろう。ただし、これは一次的な話ともいえる。

 というのも、現状の「足元商圏、品揃えも多くはワールドの商品、割引率は50~70%」という限定状態では、これが新たな架け橋になり得るか? 多くのお客様に支持され大型化して儲かるか? という二次的成果を期待するには、仕掛けが不足しているだろう。

 なぜなら、お客様から見た“圧倒的なメリット、少し遠くてもここへ行く理由”がまだ見えてこない。オフプライスの商品を求めるだけなら、既存のアウトレットパーク、この近辺なら「三井アウトレットパーク 入間」へ行き、歩き回りつつ、隣接するコストコにも寄るほうが楽しい一日かもしれない。品揃えも豊富だし、「あれもこれも買っちゃお?」が確実に広がっている。

米国で絶好調のオフプライスストア

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筆者撮影

 米国では、小売業者が商品を買い取っており、さまざまな理由から二次流通先が必要とされる。結果として、オフプライスストアが存在してきた。当然のように、お客様にとっても「ブランド品が安く、使い勝手が良い」店として頼りになる。

 その理由は、価格が安いことに加え、品揃えが衣料、ファッション雑貨、靴、家庭用品、旅行用品、ビューティ、季節商品(例えば、ビーチやクリスマスなど)、一部の電化製品、食品などと幅広い点にある。そして、都市中心部や郊外の多くの立地でこれを見ることができるのも、通う側からみるとありがたい。例としては、東海岸ニューヨーク郊外では、このオフプライスショップを核テナントにするモールがあるほどである。

 その結果として、業界最大手のTJX社(店舗はT・J・MAXX)は、2018年度決算で389億7200万ドル(4兆2089億円/1ドル=108円換算)、営業利益率10.7%と驚異的な数字で(業績データは繊研新聞より)、アメリカ小売業ランキングで第3位を占めている。

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