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安倍首相に“ドクターストップ”、会見当日、続投意向から急転直下で辞任の緊急事態

文=編集部
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8月15日、千鳥ヶ淵戦没者墓苑を参拝する安倍首相(首相官邸HPより)

 28日、安倍晋三首相が辞任を表明した。安倍首相は今月17日、24日に2週にわたり慶応大病院を訪れ、通常の検診だと発表されていたが、28日の会見では「(持病の)潰瘍性大腸炎の再発が確認されました。(略)国民の皆さまの負託に自信を持って応えられる状態でなくなった以上、総理大臣の地位にあり続けるべきではないと判断しました」と無念の表情を見せた。

「2週連続の検診で辞任説も流れ、マスコミの政治記者たちは病状と進退について情報集めに奔走していましたが、結局、どの社も確定的な情報は得られず、会見前日の段階では“辞任表明はない”という見方で固まっていました。なので当日昼過ぎに辞任するという情報が伝わり、各社大慌てでしたよ」(全国紙記者)

 いったい裏では何があったのか。政治ジャーナリストの朝霞唯夫氏はいう。

「安倍首相は1回目の検診の2日前、15日午後に麻生太郎副総理兼財務相と約1時間にわたり会談。昨日の会見当日昼にも約30分にわたり麻生氏と会談し、その際に辞意を伝えると共に今後について話し合ったという見方もありますが、実はこの段階ではまだ続投の意向でした。事態が急変したのは午後、医師から安倍首相に“ドクターストップ”がかかり、急転直下で会見で辞任を表明することになったのです。こうした経緯のため、結果として直前まで誰も辞任の情報をつかめなかった。

 辞任の理由を潰瘍性大腸炎の再発だと説明していますが、2週にわたる健診でがん検査を受けており、本来であれば治療のため1~2週間の入院が必要なレベルだという話もある。病状はかなり重いとみられています」

次期首相選び

 安倍首相は臨時での首相代行はおかず、新たな首相が選ばれるまで引き続き執務を行う。自民党は来月15日に総裁選の投開票を行う方向で調整中だと伝えられている。

「安倍首相は来月の党役員人事で二階俊博幹事長を切りたがっていましたが、結果としてその二階氏が総裁選を取り仕切ることになりました。総裁選をオープンなかたちで行い、多くの民意を反映させるようとすれば、党員・党友らによる投票ありの本来のかたちでやるべきですが、そうなると準備に時間がかかる。党上層部としては、今は有事であり速やかに次の首相を選ぶべきだとして、党員投票なしで国会議員のみが投票するかたちを考えています。

 そうなると党員からの人気が高い石破茂氏は不利で、安倍首相はじめ現内閣に批判的な石破氏の次期首相就任を拒みたい党上層部にとっても都合が良い。そして主要派閥の細田派、麻生派、岸田派がまとまりやすい岸田文雄政調会長が選出される可能性が高いと考えられます。

 菅義偉官房長官と河野太郎防衛相の出馬も取りざたされていますが、もともと菅長官は首相をやりたいという人ではなく、黒子に徹することでのし上がってきた人で、これまで支えてきた安倍首相が病気で辞任したその後釜に自身が立候補するということはないと思います。河野氏は麻生派所属ですが、出馬するとなれば麻生氏と、自身の選挙区である神奈川のドンである菅長官に了解を得る必要があり、2人が首を縦に振るかは微妙なところでしょう」

 もっとも朝霞氏によれば、ターニングポイントは来月の総裁選ではなく来年の通常国会閉会後だという。

「衆議院の任期が切れる来年10月までには必ず衆院選があり、もし今回岸田氏が首相に選出されても、来年の通常国会が閉会する5~6月頃になれば、自民党は選挙動向調査を行い“支持率はどうなっているのか”“岸田氏で衆院選は勝てるのか”となってくる。もしそこで“岸田氏では勝てない”となれば、再度総裁選をやって選挙に勝てる総裁を選ぶことになるでしょう」

 しばらく政局から目が離せない状況が続きそうだ。

(文=編集部)

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