ビジネスジャーナル > 社会ニュース > 青汁王子、新潮社に勝訴
NEW

青汁王子、新潮社に勝訴…YouTube活動の裏側、格闘技挑戦のワケを激白

構成=Business Journal編集部
【この記事のキーワード】, ,
青汁王子、新潮社に勝訴
三崎優太氏

 青汁王子こと実業家の三崎優太氏が、「週刊新潮」などの記事によって名誉を棄損されたとして新潮社を相手に訴訟を起こしていた件で3月25日、東京地裁は新潮社に対し、三崎氏へ220万円の支払いを命じる判決を出した。実質的に三崎氏の全面勝訴である。

 訴訟の経緯や最近の三崎氏の活動について、本人に話を聞いた。

――まず、訴訟の経緯についてお聞かせください。

三崎優太氏(以下、三崎) 2020年9月頃に書かれた記事が発端です。私が反社会勢力とつながりがあり、ライバル企業に対して街宣車などを送ったとする記事が「週刊新潮」および「デイリー新潮」に掲載されました。同様の記事は「日刊ゲンダイDIGITAL」にも掲載されました。

 すぐに訴訟を提起して、記事の内容が事実無根であることが確認され、新潮社に3月25日に220万円の賠償金の支払い命令が出されました。

――記事の内容がまったく事実無根だったのですか?

三崎 私が反社会勢力とつながりがある、ライバル企業に対して街宣車を送ったという2点について「事実とは認められない」と認定され、もう1点、私がなりすましによってスパムメールを送ったとする記事内容については、そもそも何も証拠がないと判断されました。

 また新潮社は、記事掲載前に私に問い合わせはありましたが、ライバル企業や街宣車を出したという右翼団体には取材すらしていなかったことも明らかになりました。

 ちなみに、私側の弁護士が右翼団体に問い合わせたところ、「特に誰かから頼まれたわけではなく、自分たちの大義のために行った」との回答があり、その証言も裁判で採用されました。

――とりあえず新潮社との裁判は1審が終わりましたが、ゲンダイとも係争中ですか?

三崎 はい。新潮社と同じ案件で、ゲンダイとも裁判を行っています。ゲンダイは僕に対して取材すら行わずに記事にしているので、新潮社より悪質だと考えています。おそらく勝訴できるでしょう。

――裁判での争い以外にも、最近は格闘技での激しい打ち合いが話題になりました。今も顔の周りが痛々しいですが、格闘技は今後も続けるのでしょうか。

三崎 そもそも格闘技を始めたのは、自分の名誉を回復するためでした。事実無根な記事やネット上での誹謗中傷などを受け、応援してくれている人たちに申し訳ない気持ちになり、自分自身が発信力をつけようと考えました。時間はかかりましたが、裁判を通して自分が正しかったことが証明されました。

 YouTubeを始めたのも、発信力をつけるためです。裁判前とは比べ物にならないくらい発信力がつき、自分次第で状況は変えられるのだと実感しました。さらに、今年はYouTubeのチャンネル登録者数100万人を目指しており、その一環として格闘技にもチャレンジしました。

 格闘技では、眼窩底骨折や鼻骨骨折など大きな代償を負いましたが、それ以上に得たものも大きかったです。「地位やお金もあるのにチャレンジするのはすごい」など、挑戦する姿勢を褒めてくれる声が寄せられ、すごくうれしかったです。ある意味、自分の人生が大きく変わった気がします。今後も何らかのかたちで挑戦は続けたいと思います。

――そもそもYouTubeを始めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

三崎 2020年2月から自分の発信力をつけるために始めましたのですが、どのようなことをするかを決めていたわけではなく、とりあえず始めたという感じです。最初は特に注力していなかったのですが、同年9月に先ほどの新潮、ゲンダイの記事が出たことで、少しでも自分の名誉を回復するために「日刊ゲンダイの記事は嘘だ」という内容の動画を出したところ、100万再生を超えるヒットとなり登録者も激増したことから力を入れ始めました。奇しくも、新潮・ゲンダイの記事によってブレイクできた感はあります。

――確かに、三崎さんの名前が全国区になったのも脱税事件で逮捕されたことが大きいでしょうし、新潮社を相手に訴訟を起こしたことも大きな話題になりました。

三崎 良くも悪くも、トラブルで有名になったというのは事実です。

――三崎さんは現在、YouTubeのほかにどのような事業を行っているでしょうか。

三崎 今までにいくつかの事業を起こしてきましたが、今はほとんど株主の立場で、直接経営などにはほとんど関与していません。ピーク時には20社以上に出資していましたが、今は順次売却して資産化しています。先日も約10億円に満たないくらいの金額でM&Aが成立しました。

 もちろん上手くいった会社ばかりではないのですが、今はだいぶ社数も減り、身軽になってきています。YouTubeなどで情報発信しながら会社経営という2足のわらじは大変なので、今は発信力をつけることに重きを置いているという状況です。

――ユーチューバーのヒカルさん、実業家の与沢翼さんとYouTube上で新たな番組を始められましたが、影響力の大きな方と組むことで、さらに発信力をつけたいという思惑もあるということでしょうか。

三崎 そうですね。さらに、今月は堀江貴文さんがゲストでしたが、今後は毎月ゲストを変えて続けていく予定です。

――“青汁王子”と呼ばれる元となった青汁の事業も、今は関与していないんですか。

三崎 今は青汁は売っていません。今までは「経営者」でしたが、最近は「インフルエンサー」という立場になっており、新鮮で面白いと感じています。

――インフルエンサーとして、企業案件なども請け負っていますか。

三崎 数多くの案件のお声をかけて頂いています。ただ、知名度を利用してお金を稼ぐというのは好きではないので、あまり受けていないのですが、GMOさんの案件は受けさせていただきました。そして、実業家のひろゆき氏(2ちゃんねる創設者)が行っていた、児童養護施設にパソコンを寄贈するという企画に対し、500万円を寄付したのですが、その一部にその案件で頂いた報酬を使わせていただきました。

――三崎さんを応援している方々に伝えたいことはなんですか。

三崎 「経営者ってかっこいい」ということをアピールしたいです。最近の子供たちの「将来なりたい職業」などを見ていると、「経営者」はあまり人気がないように思います。そのような現状を変え、未来の若手起業家が生まれ、巡り巡って日本経済に貢献できることを期待しています。発信力をつけ、経営者に憧れてもらえるようにアピールして、日本に経営者をどんどん増やしていければと思います。

――YouTubeでは、今後どのようなことを発信していきますか。

三崎 格闘技が特に顕著でしたが、何かに挑戦することで視聴者は喜んでくれているように思います。今後は、さまざまなことに挑戦する姿を見せたいと思います。失敗も多くあると思いますが、そんな姿も包み隠さずに公開していきます。

――ありがとうございました。

 三崎氏は2019年に、法人税を脱税したとして逮捕・起訴され、懲役2年執行猶予4年(求刑懲役2年)、同社に罰金4600万円(同5500万円)の判決を受けた。その後も企業乗っ取りのトラブルに巻き込まれるなど暗い話題が付きまとった。

 そのため、良いイメージを持っていない人も多いかもしれないが、全国の児童相談所に「緑色の伊達直人」名義でランドセルを贈るなど、慈善活動も行っている。「偽善」「売名行為」などと非難する声もあるが、三崎氏は「偽善と言われてもいい」「笑顔になってくれる人がいるから意味はある」と活動の意義を強調する。

 今後、三崎氏がどのような活動をするのか、注視したい。

(構成=Business Journal編集部)

青汁王子、新潮社に勝訴…YouTube活動の裏側、格闘技挑戦のワケを激白のページです。ビジネスジャーナルは、社会、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

RANKING

5:30更新
  • 社会
  • ビジネス
  • 総合