
日本テレビの地盤沈下が止まらない。4月の改編で放送時間が変わるなどリニューアルしたり、新たに始まった番組がことごとく大コケするという異常事態を迎えている。青息吐息の日テレの視聴率事情を追っていこう。
朝ドラ女優がゲストでも低調の『しゃべくり』
週が始まる月曜日。『人生が変わる1分間の深イイ話』が終了したことに伴い、22時台の『しゃべくり』が1時間繰り上がり、21時台から放送されている。だが、同番組はかつての勢いがあった頃に比べて陰りが激しく、裏番組の月9ドラマに完全に水を空けられている。
「4月25日の放送では、NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』のヒロインの一人を務め、名実ともに国民的女優となった川栄李奈がゲストに登場。同作の主題歌であるAIの『アルデバラン』を流したり、サイドテロップも題字をモチーフにして作るなど、数字を取りに行く細かい演出が施されていました。ところが、結果は世帯視聴率6.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、個人視聴率3.9%と、近年稀に見る低視聴率を記録してしまいました。
対して、裏の月9の『元彼の遺言状』(フジテレビ系)は世帯10.3%、個人5.8%と盤石。さらに、『しゃべくり』は『クイズ!THE違和感』(TBS系)、『主治医が見つかる診療所』(テレビ東京系)にも0コンマの差に迫られており、いきなり危険水域に落ちてしまいました」(芸能ライター)
かつての人気番組は、いったいどうしてしまったのだろうか?
「この日の『しゃべくり』は、川栄の人生の分岐点となった瞬間を彼女やしゃべくりメンバーがその場で実演するという、企画的には“立った”ものだったのですが、それよりも『カムカムエヴリバディ』の裏話を聞きたい人も多かったのではないでしょうか。つまり、完全に“企画”のチョイスミスです。かといって、日テレが他局の『カムカムエヴリバディ』の話を大々的に取り上げることもできないので、苦渋の選択だったのでしょう」(同)
同25日、同じく放送時間帯が深夜から22時台に昇格した『月曜から夜ふかし』は裏番組がそこまで強くないこともあり、世帯9.8%、個人5.5%で終えている。時間帯が繰り上がったことで、全盛期に比べて下がり気味だった視聴率が上がっているほどだ。つまり、『夜ふかし』の移動は今のところは成功とみていいだろう。
受難続きの『午前0時の森』
そんな『夜ふかし』の昇格に伴い、月曜・火曜の23時59分から新たに始まったのが『午前0時の森』だ。月曜は劇団ひとりと関ジャニ∞・村上信五が、火曜はオードリー・若林正恭と水卜麻美アナがMCを務める、トークバラエティーである。そんな『午前0時の森』は、もともと生放送の「超実験的生バラエティー」という触れ込みだったのだが……。