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小谷寿美子「薬剤師が教える薬のホント」

ニキビは病気、ニキビ用化粧品や市販薬で症状悪化も…病院での標準治療が最短

文=小谷寿美子/薬剤師
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(「gettyimages」より)

 10代の頃の思春期のニキビと違い、20代以降にできるニキビを「大人ニキビ」といいます。思春期は第二次性徴に伴いホルモンの分泌が増え、それとともに皮脂が増えていくことが原因とされていますが、大人ニキビは生活習慣の乱れにより皮膚代謝が落ちてしまい、古い角質が毛穴に詰まることで起こります。詰まった角質に対して炎症が起こり、赤いポツポツとしたものが出来るわけです。

 生活習慣と一言でいっても、睡眠不足、栄養不足、不規則な生活、過労といったことが複雑に絡んでいますので、これさえやれば大丈夫というものはありません。しかしながら、「これさえやれば大丈夫」といった商品が多く出て問題となっています。特に化粧品業界においてそういった商品が乱立しているため、安易に飛びついてしまい、思う結果が得られないばかりか、皮膚がヒリヒリしたり赤くなったりする症状が出てしまうことがあります。

大人ニキビ用化粧品

 大人ニキビは古い角質が詰まることが原因なので、その古い角質を取り除いてしまおうという商品があります。ピーリング剤といわれているものです。これを適切に使うと、古い角質がクリアになります。しかしながら、皮膚をはがす効果が行き過ぎてしまうと、バリア機能も落ちてしまうため、皮膚が荒れてしまいヒリヒリしてしまうといった症状が出ることがあります。

 ビタミンCもニキビ用化粧品の定番とされる成分です。ビタミンCは水溶性ビタミンであり、皮脂膜というバリアを突き抜けて皮膚の中に入ることはできません。水は脂ではじかれるからです。そのため、ニキビ用化粧品ではビタミンCは皮脂膜を通過できるように「アレンジ」されており、このアレンジ力により各社の性能が変わってくるということです。

 ビタミンCは皮脂の酸化を防ぎます。酸化した皮脂は炎症物質にとってターゲットとなるため、皮膚の炎症が起こります。ニキビが赤く盛り上がるような状態をつくるのです。余談になりますが、血管内にある酸化した脂肪分が「プラーク」と呼ばれていて、これが炎症を引き起こし血管内皮が赤く肥大するのです。血管が細くなり血液の流れが悪くなっている状態です。ビタミンCは色素を薄くする効果があるため、炎症によって起こった色素沈着においてこれを薄くしていきます。

 最後に保湿です。乾燥によって角質がポロポロになっていると、これが皮膚に詰まってニキビを引き起こします。保湿に対する商品も多数ありますので、使用感も含めて選ぶようにします。

 自分の肌質によって、ピーリング剤が適しているのか、ビタミンCが適しているのか、保湿が適しているのか、どれとどれを組み合わせるのかということを選ばないと、逆効果となるのです。

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17:30更新
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