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無印良品「かりんとう」だけで9種類も販売…全部食べ比べたら衝撃&意外な結果に

文=加藤棗/A4studio
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無印良品「かりんとう」

 雑貨や衣料品だけでなく、食品も幅広く取り揃えている「無印良品」が、昔から親しまれている伝統和菓子「かりんとう」を9月21日から、なんと9種類も販売している。

「かりんとう」は小麦粉を砂糖、水、イーストや食塩、重曹などとともに練り合わせた生地を、植物油で揚げ、黒砂糖や白砂糖で作った蜜を絡めて乾燥させた和菓子だが、それを9商品も出すというこだわりに、SNS上では「もはや専門店並み」「かりんとう9種類は渋すぎる」などの声があがっているのだ。

 今回発売された9種類の「かりんとう」は、一般的な沖縄黒糖味をはじめ、変わり種のねぎ味噌味やチョコ味など、甘いものから塩気のあるものまでさまざま。さらに、味だけでなく形状も3バリエーションあり、食感も含めどんな味なのかが気になるところである。

 そこで今回は、無印の「かりんとう」を全種類購入し、忖度なしに味をレビューしていきたい。

衝撃の専門店並みな品揃え

 商品ラインナップは以下の通りだ。価格はすべて190円(税込)で統一されている。

・かりんとう 沖縄黒糖
・かりんとう ピーナッツ
・かりんとう ねぎ味噌
・ふっくらかりんとう ミルク珈琲
・ふっくらかりんとう 黒糖
・薄切りかりんとう さつまいも
・薄切りかりんとう ごぼう
・薄切りかりんとう チョコ味
・りんごかりんとう

 種類別に見ると、一番スタンダードな形の細長い「かりんとう」と、小さく丸っこい形をしたふっくら「かりんとう」、せんべいのように薄切りになった「かりんとう」の3バリエーションに分かれている。

 では、ここからは1品ずつ味をレビューしていこう。

かりんとう 沖縄黒糖

 最初に食べるのは「かりんとう 沖縄黒糖」。沖縄黒糖味の「かりんとう」は、焦げ茶色の細長いタイプの「かりんとう」だ。9つの商品のなかで、ごくごくオーソドックスな「かりんとう」と同じような見た目だが、味はどうなのだろうか。

 食べてみると、口に入れた瞬間、黒糖のコクと甘みを同時に味わうことができた。練り込まれた胡麻の風味と黒糖の甘みが絶妙にマッチしていて、「かりんとう」らしいサクサクとした食感に非常に合う味だ。

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かりんとう 沖縄黒糖

 沖縄黒糖味は、良い意味で食べる前から想像していた味と変わらず、「かりんとう」好きにおすすめしたい商品といえるだろう。

かりんとう ピーナッツ

 続いて食べるのは「かりんとう ピーナッツ」。先ほどの沖縄黒糖味よりも若干細く、表面がピーナッツの欠片のようなもので覆われた「かりんとう」だ。

 食べてみると、まずピーナッツの香ばしい風味が口の中に広がり、沖縄黒糖味と同様、胡麻の風味も感じられた。黒糖のような甘さやコクはなくとも、ピーナッツと胡麻が味の深みを引き出している。

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かりんとう ピーナッツ

 正直に言うと筆者は黒糖があまり好みではないこともあり、これまで「かりんとう」を自ら購入したことはなかったのが、このピーナッツ味は思わずリピートしたくなったほど。「かりんとう」本来の味が苦手な方に、ぜひチャレンジしてほしい一品である。

かりんとう ねぎ味噌

 続いて、購入した時点で一番気になっていた「かりんとう ねぎ味噌」。見た目はさらに細長く、沖縄黒糖味とピーナッツ味に比べて1本1本はやや小ぶりな印象だ。「かりんとう」といえば独特な甘さが特徴のひとつだが、ねぎ味噌と聞く限り甘さとは縁遠いように思える。果たして、どんな味なのだろうか。

 食べてみると、最初に米味噌がふんわりと香り、後からねぎの風味が感じられた。とはいっても、ねぎの風味が感じられたのはほんの一瞬で、想像していた以上に味噌の要素が圧倒的に強く、ねぎは気持ち程度といったところだろうか。

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かりんとう ねぎ味噌

 ねぎ味噌の甘じょっぱい味は、気づくと手が伸びてついつい食べてしまう。甘さが控えめなこともあり、ちょっとしたお酒のつまみとしても楽しむことができそうだ。

ふっくらかりんとう ミルク珈琲

 続いては、丸っこい形をしたふっくらタイプの「かりんとう」を食べていこう。最初に食べるのは「ふっくらかりんとう ミルク珈琲」。従来の「かりんとう」とは違い、あられのような一口で食べられるサイズだが、味も気になるところ。

 食べてみると、サクサクとした食感とふんわりと軟らかい食感が混ざり、いまだ味わったことのなかった新感覚。このふっくらとした食感は、お米から作った生地にじっくりと火入れをしたことによるもので、従来の「かりんとう」のような油で揚げる工程を入れていないそうだ。

 味はミルク珈琲のまろやかな甘さと、お米のじんわりとした甘さが混ざり合い、食べ終わる最後までそれぞれの甘さを感じながら味わうことができた。

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ふっくらかりんとう ミルク珈琲

「かりんとう」の和風らしさと、ミルク珈琲の洋風らしさをいいとこ取りしたようなこのミルク珈琲味。硬い食感はないこともあり、これまで食べた「かりんとう」の概念を覆す一品に違いない。

ふっくらかりんとう 黒糖

 続いてもふっくらシリーズの「ふっくらかりんとう 黒糖」。先ほどの沖縄黒糖味と同様、比較的従来の「かりんとう」らしい味なのだろうか。

 いざ食べてみると、黒糖の甘みが前面に出てくる印象があり、沖縄黒糖味よりもシンプルな味のように思えた。胡麻の風味がないこともあり、黒糖を最後の最後まで十分に味わえる。

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ふっくらかりんとう 黒糖

 沖縄黒糖味とは違い、黒糖の風味がじんわりと口の中に広がっていく印象があるのは、サクサクと硬い食感ではなく、ふんわりとした食感だからだろうか。黒糖の甘さを存分に楽しみたい方に、ぜひおすすめしたい。

薄切りかりんとう さつまいも

 ここからは、せんべいのような形の薄切りシリーズを3種食べていこう。まずは「薄切りかりんとう さつまいも」。一般的な「かりんとう」と違って平べったい形状のため、「かりんとう」といわれるまで気づきにくいこの薄切りタイプ、果たして味はどうなのだろうか。

 一口食べると、すぐにさつまいもの風味が広がり、後から胡麻の香ばしさが追いついてくる。さらに、今までの「かりんとう」に比べると一番硬く、カリッとした食感が印象的だ。

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薄切りかりんとう さつまいも

 さつまいも本来の味というよりも、大学芋のような優しい甘みが感じられ、普通の「かりんとう」とは違ったスイーツ感覚で味わうことができた。黒糖とはまた異なる甘さを楽しめるさつまいも味、甘党の方におすすめである。

薄切りかりんとう ごぼう

 お次は「薄切りかりんとう ごぼう」。さつまいも味は「かりんとう」との相性が良く、絶妙な甘さ加減だったが、ごぼう味はどうなのだろう。

 まず袋を開けた時点でごぼうの香りが漂い、かなりごぼうパウダーの要素が強い印象。実際に食べてみると、しっかりとごぼうの味が感じられ、ほんのりと甘みと苦みが混ざったような味わいだ。

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薄切りかりんとう ごぼう

 サクサクとした噛み応えもあり、チップスのようなスナック感覚で食べられる。ごぼうという少し物珍しい味のため、ちょっとした手土産にも喜ばれるかもしれない。

薄切りかりんとう チョコ味

 続いて、無印良品の「かりんとう」シリーズのなかでも人気の高い「薄切りかりんとう チョコ味」。色はかなり黒く、炭のような見た目をしているチョコ味だが、店舗やオンラインストアで売り切れ状態になることが多いらしく、期待が高まる一方だ。

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薄切りかりんとう チョコ味

 食べてみると、ほろ苦く濃厚なココア風味が広がり、例えるならガトーショコラのような控えめな甘さが特徴的だ。サクサクとした食感はチョコクッキーを彷彿とさせるのだが、実際はクッキーよりも硬く、どちらかというとせんべいのような硬さのため「これって何のお菓子だっけ……」と食べている最中に思ってしまうほど。

 見た目は少々悪く思えるかもしれないが、ほんのり苦みのあるココアパウダーとザクザクとした食感が絶妙なチョコ味。これぞ新感覚スイーツといえる、「かりんとう」の新しい形なのだろう。

りんごかりんとう

 最後に食べるのは、季節限定の「りんごかりんとう」。見た目は最初に紹介したような、ベーシックな「かりんとう」と同じタイプのようだ。商品パッケージによると、りんごとシナモンの香りが特徴の「かりんとう」らしいが、どんな味がするのだろうか。

 食べてみると、まずりんごの甘い風味が口に広がり、その後にシナモンの風味が漂ってくる。シナモンはりんごの風味を邪魔しない絶妙なアクセントとなり、甘すぎず爽やかな味わいとなっている。

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りんごかりんとう

 これまで紹介した「かりんとう」のなかでも唯一果物を取り入れているが、想像以上にりんごの味を感じることができた。季節限定となっているため、気になっている方は早めに購入していただきたい。

――さて、全種類食べ比べての感想だが、基本的にどれも美味しく、好みはあれどハズレはなしといったところだろうか。これからますます寒さが厳しくなる季節、「かりんとう」は温かい飲み物と相性が良く、お茶菓子としてベストマッチするだろう。

 次にブレイクするスイーツがたびたび話題になる昨今だが、無印良品が火付け役となり、「かりんとう」ブームが来る……かもしれない。

(文=加藤棗/A4studio)

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A4studio

エーヨンスタジオ/WEB媒体(ニュースサイト)、雑誌媒体(週刊誌)を中心に、時事系、サブカル系、ビジネス系などのトピックの企画・編集・執筆を行う編集プロダクション。
株式会社A4studio

Twitter:@a4studio_tokyo

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