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株価、秋に大暴落の恐れ 東電株、謎の人気で爆騰も?

文=島野清志/評論家
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東電株の「売買価格の空白地帯」

 ただ、株価の動向を決める大きな要因である需給関係を調べてみると、興味深いことがわかる。東電株には、売買価格の空白地帯があるのだ。

 震災および原発事故の発生前、東電の株価はおおむね2000~4000円で推移していた。年間を通じて2000円以下の水準だったのは、バブル景気前の1984年までさかのぼらなければならない。

 それが、事故直後に700円台に急落し、一度は1000円台まで戻したものの、その後は下落を続け、11年3月末には400円台まで売り込まれている。

 つまり、1000円以上2000円未満のゾーンで買い、現在も保有している株主は極めて少ないことになる。仮に東電の株価が4ケタを上回れば、戻り待ちの売り圧力は皆無になり、上値に売り物がないことを支援材料にして棒上げしたITバブル時の関連株と同様に、空白地帯を駆け上がる局面も十分に想定されるわけだ。

 もちろん、今後、東電の再建が順調に進むかどうかは不透明であり、不測の事態が生じる可能性もある。しかし、同社の株価が業績や財務内容、事業環境に沿って動くノーマルなものではなくなっていることを考えれば、4ケタより上に広がる空白地帯の存在を覚えておいて損はないだろう。
(文=島野清志/評論家)

【東京電力の過去20年間の株価推移】
(※以下、年、年初来高値、年初来安値<2015年は8月末日まで>)

2015、939円、442円
2014、519円、318円
2013、841円、182円
2012、262円、120円
2011、2197円、148円
2010、2504円、1853円
2009、3070円、2085円
2008、3280円、2215円
2007、4530円、2680円
2006、3960円、2760円
2005、2950円、2440円
2004、2565円、2300円
2003、2565円、2190円
2002、2770円、2005円
2001、3430円、2500円
2000、3000円、2230円
1999、3110円、2020円
1998、3000円、2270円
1997、2540円、2080円
1996、2880円、2400円

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