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ワタミについてはブラック企業批判以来、必要以上にたたかれてきた。あたかもワタミという会社の理念、存続意義さえも否定されかねないようなバッシングである。きちんとした取材もせずに、“たたき得”ともいえる記事が氾濫しているのも、ひとつの現実だ。
ワタミにとって今最も痛いのが人材の流出だ。2000年の海外事業創成期から挑戦してきたトップや、台湾事業を成功させてきたトップも辞めた。そんななかで、創業者で参議院議員の渡邉氏が構想する「ワタミ大復活のシナリオ」がきちんと実現するのかどうか。そのためには渡邉―清水・桑原の「3本の矢体制」が100%以上機能することが、最低条件であると思われる。
とはいえ、訪日外国人客専門の銀政の開店で、今期ワタミが10万人の訪日客を獲得するようであれば、負の連鎖は止まり、流れは確実に変わる。ワタミが大復活のきっかけをつかむかどうか、銀政がワタミ大復活のカギを握っているといっても過言ではないのである。
(文=中村芳平/外食ジャーナリスト)
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