政策失敗決定の日銀、「失敗なら辞任」豪語の副総裁が「ある意味で進化」と稚拙答弁が波紋
文=黒羽米雄/金融ジャーナリスト
岩田氏は「2年で2%の物価上昇が不可だったら辞任する」と発言していた
岩田副総裁といえば、就任時に「2年で2%の物価上昇を達成できなければ辞任する」と啖呵を切ったことで有名だ。その件については「説明責任という言葉を思いつかなかった」と、稚拙な答弁を行った。
日銀担当記者も「岩田さんは悪びれる様子もなく平然と答えていましたから、おそらく本気で思っているのでは」とこぼす。
過ぎ去ってしまったことは、もはや仕方がない。過ちを公言すれば国債暴落の悪夢がよぎることもわかる。だからといって、支離滅裂な答弁を繰り返したり、失敗に無自覚であったりはまったくの別問題だ。「進化した」政策運営は、この後、どこに向かうのだろうか。
(文=黒羽米雄/金融ジャーナリスト)