中小企業の経営者にとって人材育成は永遠の課題。
経営者の考え方やビジョンを理解し、その実現に動くことができる人材、経営者の代わりになってくれる人材がいれば、こんなに楽なことはないだろう。それは資金力で大企業に劣る中小企業が「勝つ」ための数少ない道でもある。
では、経営者のビジョンを理解し、共鳴する人材はどうつくればいいのか。
なぜ、中小企業で人が育たないのか
『改訂新版 小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方』(山元浩二著、あさ出版刊)はこの問いに対して明確な答えとその方法を授けてくれる一冊だ。
中小企業の人材育成に不可欠なものとして本書では「人事評価制度」を挙げる。
小規模な会社では、そもそも人事評価制度が存在しないことも多いが、では人事評価制度があればすべてOKかというと、そう単純でもない。人事評価制度で肝心なのは「ゴールの設定」だ。
誤解されがちだが、人事評価制度の目的は、「評価結果を給与や賞与に反映させること」ではない。もちろん昇給や賞与には反映させないといけないが、それはひとつの機能にすぎない。これで終わっては、昇給があれば喜び、減給になれば不満を持つだけだ。これでは「経営者のビジョンを理解し、共鳴する人材」の育成は難しいし、モチベーションアップとしての効果すら長続きしないだろう。
人事評価制度が機能する本来の目的とは?
人事評価制度は単なる昇給・減給の基準ではなく、会社が一体となって目標に向かい、社員が充実感ややりがいを持って仕事に取り組み、経営計画を達成するためのツールである。導入のゴールはここだ。
だから、経営者のビジョンや経営計画と連動していないと意味がないのだが、「経営計画は数値目標達成のためのもの」「人事評価制度は賃金を決めるためのもの」と、それぞれ別個のものとして運用されていることが多いのが実情のようだ。
「会社がどの方向にいきたいか」
「そのためにどんな人材が必要で、どんな人材を評価するか」
経営者が目指すビジョンを人事評価制度と連動させることで、これらが明確になる。当然、賃金にも反映されるため、会社が目指す方向と社員の成長のベクトルが揃うことになる。
本書で明かされる「ビジョン実現型人事評価制度」は、すでに多くの中小企業で導入され、その効果が次々と報告されている。経営者のビジョンの示し方や、人事評価制度の設計上のポイントなど、実施までに必要な各要素は本書の中でシンプルながら詳しく解説されており、これまで人事評価制度とは無縁だった経営者でものみ込みやすい内容になっている。
「中小企業だからできない」ではなく「中小企業だからこそできること」がある。
売り上げの悩み、お金の悩みも中小にはつきものだが、それは人材育成がうまくいけばいずれ解消されるもの。まずは「ヒト」に目を向け、未来の自社の成長への種をまいてみてはいかがだろう。
※本記事はPR記事です。
『改訂新版 小さな会社の人を育てる人事評価制度のつくり方』 中小企業の人事評価制度のスタンダードを紹介した1冊として、多くの経営者に読み継がれているロングセラーが、手法や事例などを大幅にアップデート!!