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“機能性”が得意な会社が“情緒性”に挑戦
入口に展示されたメニュー例
長年、カフェ業界を取材してきた立場からすると、ドトールがこうした店を展開するようになったのは感慨深い。均質化されたサービスが得意の“機能性”の会社が、ブックカフェという“情緒性”に挑戦したからだ。
ドトールは1972年から「カフェ・コロラド」を、80年から「ドトールコーヒーショップ」を展開してきた会社だ。特にドトールコーヒーショップはブレンドコーヒーを、専用マシンを用いて10秒程度で淹れるようにした。エスプレッソコーヒーでも30秒以内で提供することができる。こうしたセルフカフェを事業の主力として以来、均質や効率を追求してきた機能性主体の会社なのだ。今回の店では、そんなイメージを変える、次のような試みも行っている。
「梟書茶房では、数量限定で『本と珈琲のセット』(税込み1620円)も販売しており、木製プレートで提供しています。テーマも毎回変えており、初回は『孤独』、2回目は『偏愛』、現在展開中の3回目は『寂寞』で、コーヒーも本のイメージに合わせてオリジナルにブレンドしています。伝票を紙ではなくカギにするなど、ディテールにもこだわりました」(沼田氏)
「本と珈琲のセット」
営業時間が10時半~22時までと長く、ビールやカクテルなどを提供しているのも特徴だ。アルコールのつまみとなるスナック類やパスタもあり、夕食も楽しめるようになっている。取材したのは8月半ばで、開店して1カ月半が経過したところ。そこで、客層についても聞いてみた。
「どの年代が多いというよりも、本好きな方が来られている印象です。116席ある客席も、エリアによって分かれており、1人席では多くの方が熱心に本を読まれます」(同)
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