消費者が企業活動に抱く疑問を考察するサイト ビジネスジャーナル ⁄ Business Journal
「特に、来場者にユニフォームが無料配布されるイベント『YOKOHAMA STAR●(同)NIGHT』は、チケットがプレミア化しています。横浜スタジアムに入れる3万人の観客だけではなく横浜の街全体でイベントを盛り上げるために、今年のイベント日は横浜駅近くにある百貨店の高島屋さんとそごうさんの屋上で開催されているビアガーデンで公式PVを行い、こちらも多くのファンの方に集まっていただきました」
シーズンの最終盤であるクライマックスシリーズ、日本シリーズにおける敵地での試合も、全試合横浜スタジアムを無料開放してPVを行い、こちらも入場規制がかかるほどのファンが押し寄せた。人口約370万の大都市だからこそ、球場のキャパから溢れて観戦できないファンが野球に触れ合う場所を提供することは非常に大事といえるだろう。
しかし、人気球団の宿命とはいえやはり試合のチケットが手に入りにくくなったのは大きなデメリットだ。その対策として、横浜スタジアムを増築・改修することを発表。これにより、20年の完成時には今よりも約6000席の増席となり、国内の屋外野球場では阪神甲子園球場に次ぐキャパシティとなる。ファンの要望に即座に応えられる球団の体勢は、球界でもトップクラス。その背景には、横浜という街に、野球というエンターテインメントを届けたいという球団の思いがある。
「魅力的な球団をつくると同時に、横浜というホームタウンを、スポーツの力で賑わいをもたらしたいんです。休日に家族で映画館や遊園地だけじゃなくて球場に行くっていう選択を持ってほしい。そうなるためには、野球がディズニーランドに負けないくらい楽しいものだと思ってもらわなくてはいけない。そのためにも野球というコンテンツをどんどん磨いて、新しいビジネスをつくっていこうと思っています」
17年1月にDeNAベイスターズは「横浜スポーツタウン構想」という行政やパートナー企業と一緒になっての、スポーツを通した街づくりを標榜している。野球がホームタウンにできることを示し続けるその姿は、次世代の球団運営の在り方を教えてくれているのではないだろうか。
(取材・文=武松佑季)
Business news pick up
RANKING
23:30更新関連記事
2024.11.21 18:05
2024.11.21 18:00
2024.11.20 22:21
2024.11.20 20:41