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セブン、客数減+店舗の稼ぐ力衰退鮮明…ファミマ、経営統合でも売上減予想で失敗か

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント

セブン、新レイアウトで売り上げ増加

 異業種との競争も激しさを増している。特にドラッグストア市場が急拡大しており、コンビニの大きな競争相手となっている。ドラッグストアの「コンビニ化」も顕著で脅威度が増しているといえよう。

 たとえば、ドラッグストア大手のウエルシアホールディングス(HD)は、公共料金などの支払いができる収納代行サービスを受け付ける店舗を急速に増やしている。同サービスはコンビニでは当たり前だが、ドラッグストアでも広がっているのだ。ウエルシアHDでは現在、全体の8割にあたる約1300店で実施している。また、24時間営業店や弁当・総菜の取扱店、イートインを備えた店舗も増やしている。コンビニの十八番を奪いつつあるのだ。

 このように競争が激化しているわけだが、セブンは競争力を高めるために「新レイアウト」の導入を推し進めている。共働き世帯や単身世帯の増加、高齢化の進展などによって自炊の手間を省く人が増え、「中食需要の拡大」と「食の外部化」が進んだため、そういった変化に即した売り場に変更する必要性が生じたためだ。

 従来はレジカウンターを入り口付近に配置していたが、それを入り口から入って正面奥に変更。揚げ物などのカウンター商品をより多く展開できるようにするため、カウンターの広さを従来よりも3割ほど拡大した。また、弁当や総菜といった中食と冷凍食品の売り場も拡充している。

 新レイアウトは21年度までに既存店1万店と、原則すべての新店に採用する方針を示している。17年度は既存店350店、新店950店、合計1300店で導入した。18年度は既存店600店、新店1100店、合計1700店で導入する。

 新レイアウトに変更した店では、冷凍食品や日配品、カウンター商品を中心に売り上げが伸張し、日販が約1.5万円増えたという。一定の効果があったといえよう。ただ、セブンは当初、押し上げ効果として3〜4万円を見込んでいた。それを考えると、期待通りの結果には達していないともいえる。まだまだ改良の余地がありそうだ。

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