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ZOZOTOWN、一人優位が確立か
当然のことだが、この情報はZOZOスーツを使ってくれている人数が増えないと武器にならない。同時に、さまざまなブランドの商品を買ってくれる顧客から、このようなデータを集積していけないと活用する意味がない。
つまりユニクロのように単独のブランドのEC通販がこれを始めても活用の余地は小さいし、楽天市場に出店している小さなアパレルのセレクトショップがこれをやろうとしても、母数が小さすぎて効果が出せにくい。
そして、この方式での競争で最大のポテンシャルがあるのは、日本一顧客数が多く、日本一ブランド数が多いインターネットアパレル通販企業ということになる。その事実とZOZOスーツというアイデアがあまりにフィットしたからこそ、実はZOZOスーツの発表直後、日本の大手インターネットアパレル企業は皆、そのアイデアの潜在性に震えたのである。
当分の間、ZOZOスーツのデータは数も分析技術も不十分で力を発揮できない期間が続くだろう。しかし、1年たてばさすがにその情報活用の準備は完了するだろう。そこから先は、ひょっとするとZOZOTOWNの一人優位が確立するかもしれない。ZOZOの独走になる可能性があるということで、実はこのZOZOスーツの発表はアパレル業界にとってものすごく大きなニュースだったのである。
(文=鈴木貴博/百年コンサルティング代表取締役)
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