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横浜DeNA球団、“経営”改革の舞台裏〜観客数増&経営改善の秘訣…池田社長に聞く

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池田 あからさまに直接的にDeNA本体の利益につながるようなことにはこだわっていません。それよりも今はプロ野球の会社としての組織や仕組みの強化、また野球本来の楽しみの強化のほうが大切です。そのなかで、DeNA本体の事業や強みと野球のシナジーが自然に働くことを重要視しています。例えば、EC(ネット通販)の強化や、選手グッズのオークションなどを軸に連携を強化していってますし、さらにはDeNAの技術力を活用し、野球組織の運営に必要なシステムの開発は2年間で相当に進んでいます。消費者から求められていないことを企業の論理でやっても、それは逆効果にしかならないと思います。私単体としては、球団経営を健全にしていくこと、チームがきちんと成長していく組織と仕組みをつくること、それが結果としてDeNAのブランド価値を高めることにもつながると思っています。

–赤字の解消見通しなど、今後の経営計画などについて教えていただけますでしょうか?

池田 プロ野球球団は赤字が当たり前で、親会社の認知度を高めることを参入の意味として、「親会社が球団の赤字を補填するということは覚悟の上でしょう」という論理もあります。でも、私たちは、この会社が自分の力できちんと生きていけるようにすることが使命だと思っています。ただ、自分の力で生きていく最低ラインがどの水準なのか、構造的なこともありまだ見定めることができていません。現在はまだ組織改革を進めている段階なので、どの時点でどういった目標を設定するかは思案中です。

–「何年後にDeNAベイスターズが日本一になる」というような目標はありますか?

池田 私たちは、奇跡の優勝を目指すチームになりたいとは思っていません。私たちは、常にCS(クライマックスシリーズ)に出場できて、しかも常に優勝を狙えるような、そういう安定した成績を残せるチームにしたいと考えています。そのためには、安定した組織運営がチーム側にも必要ですね。きちんとしたチームの方針や考え方、そして選手に求めるもの、コーチに求めるもの、それから育成の仕方、ドラフトの仕方、そういうものを中長期的に考えられるようなチームになれば、おのずと安定的な戦力を持つチームに成長していくと思っています。そしてそれが実現した時、地に足を着けて、優勝を狙うと宣言できるのではないかと思います。

 DeNAベイスターズは、8月2・3・4日に「YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2013」を開催します。このイベントは、「一人ひとりが星のように輝いて チームも、街も、元気になる そんな場所をみんなで創りたい」がコンセプトで、昨年の同イベントでは、スタジアムの照明を消して、横浜を代表するアーティスト「ゆず」の楽曲とともに、スタンドのファンの皆さんにペンライトを点灯していただきました。「スタジアム全体が輝いて、これまでにない一体感が生まれた」との声が多数寄せられ大好評だったことから、今年も実施することにしました。今年は、入場された方全員にスペシャルユニフォームをプレゼントする予定(2日、4日は来場者全員、3日は内外野1塁側先着1万人にプレゼント。レフトスタンドは除く)で、みんなでユニフォームを着て、街ぐるみで横浜を盛り上げたいと思っています。そして、今後は街全体を巻き込み、横浜の夏の一大風物詩として、このイベントを成長させていきたいと思っています。
(構成=編集部)

BusinessJournal編集部

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