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では、窮地に陥っているアルペンが、なんとか復活していくためには、何が必要なのだろうか。
「今一番大事なことは、顧客データをいかに販売につなげるかという部分でしょう。アルペンは楽天グループと提携してeコマースとリアル店舗を統一し、独自ポイントプログラムを採用した新たな会員プログラムを、今年4月から導入することを発表しています。
買った商品の足跡を上手に活用しながら、さらに商品販売につなげていくというのは、10年以上前からアマゾンがやっていることではあります。そのため出遅れ感は拭えませんが、リアルやネットといったチャンネルごとにデータや情報を使い分けながら、どんどんと会員に働きかけて、ネット店舗からリアル店舗へ誘導するような明確な顧客誘導を図っていくべきでしょう。
また例えば、スキー用品の顧客に対してアウトドア用品を売るとか、アウトドア用品の顧客に別のスポーツウェアファッションを売っていくというような、複合的な手法も必要とされるでしょう。これらの部分でアルペンは圧倒的な後発となってしまうわけですが、4月から始まる会員プログラムがどこまで機能するのか、そして、それをきっかけにどこまで展開させていくことができるのかということが、勝負どころになっていくのではないでしょうか」(同)
バブル時代には栄華を極めたアルペンだが、今、深刻な局面を迎えているようだ。また、大関氏の分析によれば、復活に向けても茨の道が続いていくと思われる。一刻も早く過去の成功を忘れ、そのビジネスモデルから脱却し、時代に合った戦略を取る企業へと生まれ変わる必要があるのだろう。
(文・取材=後藤拓也/A4studio)
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