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小林敦志「自動車大激変!」

日産「ノート」年間販売台数1位の“裏事情”…日産は日本市場を軽視しているのか?

文=小林敦志/フリー編集記者
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 それでも、ノートセレナ、デイズシリーズが純粋にエンドユーザーの支持を得て、登録車で強敵・トヨタ自動車のライバル車を抑えてトップとなっていればいいのだが、どうも“純粋”にトップとなっているわけではないようなのである。

“自社登録”が目立つノート

 軽自動車同士の販売台数競争では、ディーラー名義などでの自社届け出による販売台数の“水増し”はもはや常態化しており、自社届け出された軽自動車はそのまま未使用中古車として中古車市場に流通している。

 18年度末決算セール(19年2月および3月)も軽自動車の自社届け出(軽自動車は登録ではなく届け出となる)は派手に行われたようで、筆者が定点観測している、未使用中古車を扱う中古車展示場では、軽自動車の未使用中古車の在庫があふれすぎ、自社の敷地内だけでは管理しきれずに近所のパチンコ店の駐車場にまで置かれていた。

 登録車の自社登録は軽自動車ほど目立っていないのだが、そのなかで目立っているのが、登録車販売トップのノートとなっている。自社登録車両だけでなく、レンタカーやカーシェアリングなどで短期間使用した車両の中古車も並んでいる。もちろん、登録車ではノートだけというわけではないのだが、とにかくノートが目立っているのだ。

 ちなみに、登録車の18事業年度締め年間販売台数第2位はトヨタ「アクア」で、トップのノートとの差は3861台(月平均約321台)となっており、自社登録によるノートのダメ押しがアクアとの差につながったと見ることもできる。

 セレナも、このクラスでは異例ともいえるほど登録済み未使用中古車やレンタカーとしての短期使用車などが中古車展示場で目立っている。ミニバン販売第2位のトヨタ「ヴォクシー」との差は1万73台(月平均約839台)となっているので、ノートとアクアと同様の状況ではないかとも考えられる。

 ミニバンでいえば、セレナとヴォクシーではセレナが勝っているが、ヴォクシーには「ノア」と「エスクァイア」という兄弟車がいるので、3車合計では18万7369台となり、実質的にはトヨタの圧勝となっている。

小林敦志/フリー編集記者

小林敦志/フリー編集記者

1967年北海道生まれ。新車ディーラーのセールスマンを社会人スタートとし、その後新車購入情報誌編集長などを経て2011年よりフリーとなる。

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