歩行者の信号無視を激減させる方法?広がるブランディングへの動画活用、その成功例


『The Dancing Traffic Light』(無料動画共有サイト「YouTube」より)
動画URL http://youtu.be/SB_0vRnkeOk

 今回は、二人乗りの小型自動車ブランド「smart」が公開したバイラル(口コミで広がることを目的とした手法)動画広告をご紹介します。smartは #WhatAreYouFOR というスローガンを掲げ、街を楽しくするアイディアをTwitter上で募集しています。「もっとこうなれば街が楽しくなるのに」という自由なアイディアをユーザーから集めるためにつくられたバイラル動画広告です。

 例えば、赤信号でも道路を渡ってしまう人が後を絶たない中で安全性を実現する方法として、次のようなアイディアが動画で寄せられています。

1.「待つことが好きな人なんていません」
2.信号を待たず道を渡ろうとするカップル
3.「そのことが歩行者にとって交差点を最も危険な場所にしてしまっているのです」
4.「だけどもし待つことを楽しい時間に帰ることができたら?」
5.踊りだす赤信号のLED人形
6.「踊る信号」
7.街の一角には、LED人形が大きく映しだされた信号型のボックスが現れました。
8.続々と中に入っていく人たち。
9.中には何やらステージのようなものが
10.目の前のモニターには「ダンスの準備はいい?」の文字が
11.「こうして撮影されたダンスは信号機のLEDにリアルタイムで反映されます」
12.こんなかんじで。
13.赤信号の異変に気づき注目する信号待ちの人々。
14.合わせて踊りだす女の子。
15.「どうなったかって? 81%以上の人たちが信号をちゃんと待つようになりました」
16.「しかもしっかり楽しんで待つことができたのです」

●smartのコンセプトに合った正しいブランディング動画

 そもそもsmartは、低燃費で環境にやさしい必要十分な二人乗りの小型自動車というコンセプトで始まったプロジェクトでした。2008年からは黒字化し、小型車ブランドとしてブランド認知を進めています。それまで一般車としては常識と考えられていた四人シートを捨てることで、二人乗りならではの高い居住性と安全性を実現した、まさにスマートな「発想の転換」がコンセプトにあったブランドです。今回の#WhatAreYouFORキャンペーンでも、その成り立ちと同じようにスマートな街についてユーザーにアイディアを募集しています。ブランドコンセプトを正しく表現した動画広告だといえます。


『Big city cars. Big nonsense?』
動画URL http://youtu.be/bjIvYfME0uA

 smartは過去にも、「次のsmartは巨大にする」というフェイクのコンセプト紹介動画を公開し、大きな話題を読んでいます。その根底に流れるのは軽快なユーモアです。消費者へのブランディングを目的として動画コンテンツの活用がますます進んでいます。
(文=黒沼 透@torukuronuma/株式会社アクトゼロ)

●株式会社アクトゼロ(http://www.actzero.jp/
 ソーシャルメディアマーケティング、コンテンツマーケティング、YouTube・Vineなどのネット動画プラットフォーム活用で、国内有数のクライアント実績を持つ。

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