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にもかかわらず、大事なステークホルダーである新オーナーがほとんど状況をつかんでいなかったり、経営者がまったく他人の話を聞き入れなかったりすると、意思決定の暴走を生んでしまいPDCAが回らなくなります。そうした場合は残念ながら悪い方向に会社は流れていってしまいます。かといって新オーナーがどんどん介入してきて経営者のいないところで別の方針を語ったりしてしまうと、混乱の元になります。このさじ加減が難しいところではありますが、少なくとも完全に経営者にお任せしてほとんど関与してこない、関心を持たないというのは、良くない結果になりがちです。
ステークホルダーが同じ方向を見て、ほど良い緊張感あるガバナンスが効き、外部招聘経営者特有の強みを活かしてPDCAを粘り強く続けられれば道は見えてくる。そうした道が見えていることもあり、不振状態の会社においては経営者が外部招聘であっても、いえ、あるほうが機能しやすいといえるでしょう。
では次回は危機状態にない、健全な会社の場合について考えていきます。
(文=中沢光昭/経営コンサルタント)
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