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日本、小型ジェット機で中国と“戦争”勃発 MRJへの不信根強く、就航に最大の難関

文=編集部
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日本、小型ジェット機で中国と“戦争”勃発 MRJへの不信根強く、就航に最大の難関の画像1小型ジェット旅客機「MRJ」の模型(「Wikipedia」より/STRONGlk7)
 三菱重工業の子会社、三菱航空機が開発を進めてきた国産小型ジェット旅客機「MRJ」(三菱リージョナルジェット)がついに完成。来年4~6月に初の試験飛行を行い、2017年に1号機を納入する計画だ。

 MRJは70~90席クラスのリージョナルジェット機(地域路線専用の小型ジェット機)。かつてオールジャパンで開発されたプロペラ機「YS-11」(1962年初飛行、73年製造終了)以来、実に半世紀ぶりに誕生する国産旅客機である。100席未満の小型ジェット機はエンブラエル(ブラジル)とボンバルディア(カナダ)が2強で、ロシア、中国勢も新規参入してきた。これまでMRJは実機が1機もなく、ライバルからは「ペーパープレーン(図面上の飛行機)」と皮肉られてきたが、機体の完成で受注競争に弾みを増す。MRJの強みはライバル機より2割も良い燃費性能にある。三菱航空機はリージョナル機の世界需要が今後20年間で5000機と想定。その半分に当たる2500機の新規受注を目指すと、強気の胸算用をしている。

 MRJの受注実績は、全日本空輸(ANA)から25機(確定15機、オプション<権利行使、転売、放棄の3つの選択権>10機)、日本航空(JAL)から32機(すべて確定)、米トランス・ステーツ・ホールディングスから100機(確定50機、オプション50機)、米スカイウエストから200機(確定100機、オプション100機)、ミャンマーのエア・マンダレイから10機(確定6機、購入権4機)、米イースタン航空から40機(確定20機、購入権20機)となっており、受注機数は407機に上る。今後の受注競争はライバル他社から顧客を奪い取るオセロゲームとなる。

●ローンチカスタマーはANA

 航空会社として最初に納入されるローンチカスタマーはANAだ。10月18日、愛知県の三菱重工業小牧南工場でMRJロールアウト(完成披露)式典が開かれた。ANAの持ち株会社ANAホールディングスの伊東信一郎社長は「MRJの勇姿を見て感動した。初号機の受領が待ち遠しい。世界で最初に運航できることは名誉なことだ」と賛辞を送った。

 ANAがMRJの導入を発表したのは、持ち株会社に移行する前の08年3月で、25機発注した。ANAの発注で、三菱重工のMRJプロジェクトは正式にスタートした。これまで安全性確保などを理由に納入時期は3度延期され、ようやく17年に納入開始の運びとなった。ANAのMRJの初号機は、今のところ羽田発着路線に投入される可能性は低い。有力視されているのは、MRJを生産した小牧南工場がある愛知県の中部空港だ。

 ANAが中部空港発着便でリージョナル機を使用している地方路線は中部-秋田・仙台・新潟・松山がある。いずれの路線もANAホールディングスの子会社ANAウイングスがプロペラ機のボンバルディア機で運航している。これらをMRJに切り替えるという見方が強い。

BusinessJournal編集部

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