また、若手社員が能力を発揮するには社内の世代交代も必要だが、大手企業の場合、上司や先輩の層が厚いため、なかなか世代交代が進まないのが実情だ。実行するためには、経営幹部に「自ら退く」という意思も必要となるが、多くの場合、長年かけて獲得した役職から離れることができない。
自ら退くという行動は自己否定にも通じるため、当人は葛藤にさいなまれ、逡巡するのが普通だ。しかし、亀山氏は対談の中で、自らの引き際についても公言している。
亀山 美味しいのが、あと10年か20年位で俺が死ぬってことかな?
やまもと 死んじゃうんですか?(笑)
亀山 死なないまでもいい加減辞めるよね。今入った若い人たちがその頃ちょうど40代でしょ。出世しやすいよ~。俺が辞めるときには今の幹部連中は引き連れて辞めるから。
やまもと ああ、なるほど、上がつかえてるのをすべて引き連れて辞められると。
亀山 俺を支えて力が発揮できる幹部が、社長になって力が出せるとはならないからね。ただ、彼らにも給料は払ってやってほしいんだけどね(笑)
やまもと なんか古代エジプトみたいですね(笑)
DMMが待ち望むのは「起業家型社員」
最後に、亀山氏は新入社員に何を期待しているのだろうか?その答えは、以下にある。
「どんどん会社のルールを変えていってほしいかな。『こうやったら効率あがるんじゃない?』とか『そもそもこの仕事いらなくね?』とか。自分たちの給料制度さえも変えてみるのもいいかもね。ウチのルールなんて長くてもせいぜい30年程度のもんだし。学生の時は出された問題に答えてたと思うけど、これからは自分たちが問題を作る側になるわけよ、それも自分に対してもね」
DMMは、変革を起こし、新たなパラダイムを創り出せる「起業家型社員」を待ち望んでいる。それは、創業者である亀山氏をも凌駕するポテンシャルを持った人材ともいえるだろう。DMMが、新入社員にとって、楽しくチャレンジできる場所であることは間違いなさそうだ。
(文=編集部)
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