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別の見方として、初自身もカホコとの出会いで成長したという面もあるだろう。今回カホコは、初にも親戚たちにも何かしてあげたいのに何もできないのが悔しいと涙を流した。そして、今できることはこれしか考えつかないからと川に入り、初の絵の具を探し始めたのだ。初は、そんなカホコを見ていると「自分もがんばらなきゃなって思える」と彼女の両親の前で話した。不器用でだいぶ言動がズレているものの、自分の信じたことにまっすぐに突き進むカホコの姿が、人知れず屈折していた初の心を少しずつほぐしていったのかもしれない。
公式サイトの紹介によれば、本作は自分の中に眠っていた本当の力に目覚めたカホコが家族の問題を次々に解決していく痛快ホームドラマとされている。第5話まではこのような展開になっていないが、もしかしたら最初にカホコによって問題を解決されるのは初なのかもしれない。カホコを過保護の世界から解き放つ存在だと思われた初が、実は真っ先にカホコによって救われる存在だった――という展開だとしたら、なかなかよくできていると思う。
とは言っても『純と愛』(NHK)、『○○妻』(日本テレビ系)などいくつかのドラマでバッドエンドを描いた遊川和彦の脚本だから油断はできない。一部視聴者からは「逆にカホコと初が悲惨な別れ方をする伏線ではないか」との疑いの声も上がっているが、果たして。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)
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