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競馬大吟醸 -オークスな人々- 「競馬オヤジにとって、ペルーサとコディーノに大差はない」

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 先日、店に顔出すと梅ちゃんの女将さんが帰ってきていた。

 梅ちゃんのあぶく銭の無駄使いに呆れ果て、田舎に帰ったのが皐月賞前のこと。だいたい1カ月ほど帰省していたことになる。ならば帰ってくるに至るまでに、もう少しロマンチックな展開があっても良さそうなものだが、何事もなかったかのような二人を見ていると、現実はこんなものかと思ってしまう。

 無論、お互いに何かしらのアプローチはあったのかもしれないが、それを第三者の私が知る由もない。ただ、その日の梅ちゃんは、やはりどこか上機嫌だったような気がした。

「チェッキーノよ!今週のオークスは、チェッキーノで間違いねえ」

 平日も昼過ぎになり店の方がいよいよ開店休業状態になると、梅ちゃんがさっそく新聞を広げて、今週のオークスの検討会に入る。「チェック、チェッ~ク、チェッキーノ~」とわけのわからん小唄まで飛び出すのだから、相当機嫌が良さそうだ。

 メジャーエンブレムとジュエラーが抜けて、まさに「飛車」「角」落ちのようなオークスで唯一残ったのがシンハライト。だが、どうやら梅ちゃんはその大本命ではなく、対抗馬のチェッキーノにぞっこんのようだ。

 やはり先週のヴィクトリアマイルを勝った戸崎が頼りになるからかと聞いてみると、梅ちゃんは「あんなのと一緒にすんじゃねえ」と息巻いた。

「俺が信じているのはデムーロ先生だけよ。だが、チェッキーノはな、あのペルーサの妹ってんだから、これは間違いねえ。いやあ、ペルーサの青葉賞は震えた。今でも覚えてるぜ。『こいつはダービー勝つ』と確信したもんよ」

 実は、私はチェッキーノやペルーサを手掛ける藤沢和雄厩舎の昔からのファンである。だから私も密かにチェッキーノを応援していたのだが、問題はそんなことではない。

「あのトゥザヴィクトリーの倅を、あっさり突き放した強さは、いつになっても忘れられん。ダービーも出遅れさえなけりゃ勝ってたと、俺は今でも思ってる。だから、その妹に証明してもらいたいのよ。ペルーサは、本当に強かったってな」

 と、まるで自分がペルーサとチェッキーノの父親にでもなったかのような熱い思いを語っているが、残念ながらそれは不可能だ。

 何故ならチェッキーノの兄はペルーサではなく、コディーノだからだ。

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